「マスティフ可愛い」ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド Raspberryさんの映画レビュー(感想・評価)
マスティフ可愛い
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シャロンテートが、優しくて朗らかで、映画作りへの素直な情熱を持った魅力的な女性であったことを教えてくれた。救えなかった彼女と赤ちゃんの魂に少しでも寄り添おうとしているような優しい映画だった。
盲目的なカルト集団マンソンファミリーは、寝てばっかりいる盲目の老人と何の力も持たない小者の集団に上書き。
「イングロリアスバスターズ」のナチス狩りもそうだけど、タランティーノは決して許せない歴史の一部を改ざんしてくれる。その優しさにぐっとくる。
前半は、虚実が入り乱れる見事な運びにワクワクし、レオの一人反省会や、ブラピのトレイラーハウスの暮らしなどなど、もう楽しさ満載。
で、後半から、あの事件へのカウントダウンが始まるとドキドキするのだが、ここからまさかのタランティーノ節全開。
冒頭から、ブラピの車のハンドルを握る腕が強調される。誰もが抱かれたくなるようなセクシーで力強い腕は、なんと銃よりナイフより怖い凶器でした。
マスティフ可愛い。
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