「岩浪式爆裂音響」この素晴らしい世界に祝福を!紅伝説 Geso_de_Nyoroさんの映画レビュー(感想・評価)
岩浪式爆裂音響
単純に笑いを求めて鑑賞するには、この作品は最適です。しかも登場人物を公式HPなどで何者なのかをサラリと予習していれば、TVシリーズを知らなくても何となく付いていけるし笑えるでしょう。ソレは他のTVシリーズ→劇場版作品には難しかった部分で、この作品はその敷居が低い事は強みとなり得ます。
実は自分も本作TV版1期・2期とも最後までシッカリと視聴してませんが、全く問題なく楽しめました。
この作品の笑いのツボは比較的単純で、状況や掛合いに練り込まれたソレは、コレまで日本お笑い文化が培ってきたエッセンスを踏襲したものなので、良くも悪くも万人受けするでしょう。ですがそれ故にTV13話のミドルスパンでさえも後半以降ダレて飽きる可能性を孕んでいますが、今回90分の劇場版では問題なく纏まりました。ダクネスを抑え気味にしたのは結果的に正解?(と言うより性癖炸裂する環境が少なかっただけ?)
そしてミゾオチに振動が走る爆裂音響は、ソレを感じた瞬間「岩浪音響」と解るソレ。知っていれば音自慢の劇場を選択した所ですが‥‥。
殆ど非の打ち所が殆どない爆笑アニメとしてはとても良い仕上がりでしたが、チョッと残念だったのは、冒頭のネタは本編にはあまり関係がなく、折角美味しい部分なのにもう少し何かイジれなかったのかな?と思うのと(あと雌豚の集団)、敵ラスボスとの文字通りの死闘が2回戦あって、ソレが連続してたせいで、あンだけ大騒ぎした1回戦の味が薄くなってしまい勿体なかったかな、と。
尺さえ許せばその間に1段落程度のワチャワチャを挟んだ後に2回戦を展開すれば、2段ロケットの効果がもっと活きたのかも知れません。更に言い足すならば、ラストの作戦はスンナリ思いつかせず、カズマをもっと苦悩させるシーンを挟んで欲しかった気がします。
何か嫌なことがあったり腹が立ったりした時、笑い飛ばして気分をスッキリさせるにはモッテコイの作品だと思います。