「曲良し、声良し、演技良し。喫煙場面が玉にキズ」さよならくちびる AuVisさんの映画レビュー(感想・評価)
曲良し、声良し、演技良し。喫煙場面が玉にキズ
主題歌の詞にも「たばこ」が出てくるし、くちびる(感情が言葉となり表れる場所)と密に関連する重要アイテムなのはわかる。でも多すぎないか、喫煙場面。一昔前ならともかく、これだけ健康被害、喉へのダメージ、受動喫煙の問題が知られた今、若い女性デュオの2人と30男のシマをチェーンスモーカーのように描くのは疑問。若い観客が感化されないといいが。
青春音楽映画としては上出来。あいみょんの2曲は軽やかで前向き。秦基博の主題歌はサビ部分の鮮やかな転調と、ハル(門脇麦)の主旋律にレオ(小松菜奈)が下の音程を合わせるハモりがセンス良し。声質の相性もいい。演奏場面も悪くないが、音作りに臨場感があればなおよかった。路上ライブの場面など音が別録りなのがもろバレ…。
ハルが手作りカレーを振る舞うシークエンスでは、小松が食べ始めてから涙を流すまでカットを割らずワンショットで見せる。彼女の俳優としての成長に感心した。
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