「ジェレミー・レナーファン必見! 30年間全力で遊び続けた結果、映画になっちゃいました。」TAG タグ たなかなかなかさんの映画レビュー(感想・評価)
ジェレミー・レナーファン必見! 30年間全力で遊び続けた結果、映画になっちゃいました。
幼なじみの仲良し5人組は、毎年5月の1ヶ月間、鬼ごっこをやり続けるという遊びを30年にわたり続けている。
そんな中、自他共に認める鬼ごっこ最強の男である、仲間の1人ジェリーの結婚式が5月に開催されると知った4人は、彼を鬼にしようと同盟を結ぶのだが…というコメディ・ドラマ。
鬼ごっこ最強の男ジェリーを演じるのは、「MCU」や『ミッション:インポッシブル』シリーズのジェレミー・レナー。
「タグ」とはアメリカでいう鬼ごっこのこと。
映画の元となったのは約30年間にわたり鬼ごっこで遊び続けているグループを取材したウォール・ストリート・ジャーナルの記事。
ただし、この記事はあくまでも原案であって、登場人物や作中の出来事は完全なるフィクションである点には注意が必要。変装とかは本当にしていたみたいだけど。
本当な10人のグループなのだが、映画化にあたり5人に変更。
まぁ確かに10人の登場人物は多過ぎて扱い切れないだろうから、この変更は英断だね。
細かい変更点だが、リアルは2月に開催しているらしい。5月になったのは撮影の都合なのかな?
鬼ごっこ…もう10年以上してないなぁ〜。
この映画を観れば、久しぶりに昔の友達と鬼ごっこをしたくなるのは間違いない。
友情の素晴らしさと男のバカさ加減を上手〜く描いた、なかなか良質なコメディ映画。
ハリウッド・コメディには付き物の下ネタも勿論あるわけだが、そこまで露骨なものではないので下ネタが苦手な人でも大丈夫👌
主人公はボンクラ中年5人組。
社会的に成功を収めている者もいるが、遊びが始まればバカな少年に逆戻り。全力で馬鹿になる感じ、大好きです❤️
それぞれのキャラ付けもちゃんとしていて、個性溢れるチームものとしても楽しめる。
キャラクター間の何気ないやり取りが結構面白く、特に水責めのシーンはニヤニヤしてしまった。
個性的な5人組。その中でも一際必死な男、ジェリーを演じるのはなんとあのジェレミー・レナー!
こんな低予算感溢れるおバカムービーに出演してくれるとは!
…いやしかし、ジェレミー・レナーほどの大物が出演しているにも拘らず日本では劇場公開されていないとは…
日本映画業界のガラパゴス化を感じますな〜
他の4人とは明らかに立ち位置が違うというか、悪役…ではないのだが、みんなで力を合わせて倒すべき敵として設定されているのがこのジェリーというキャラクター。
4vs1という構図になるわけだが、全くそれが不公平にみえない…というか、戦闘力が段違い。
ほとんどアベンジャーズの弓の人と同じくらいの強さ。
コメディ映画のはずなのに、何故かジェレミー・レナーの本気アクションが観れてお得な感じ。
ジェレミー・レナーの体のキレが素晴らしい😊
『トムとジェリー』のようなドタバタコメディが100分も続くので、正直中盤は結構飽きる。
ジェレミー・レナーのアクションは凄いのだが、それが活きるような激しいチェイスシーンが少なかったのは勿体ないな〜、と思った。
クライマックスはなかなか感動的。
主人公ホーギーが死の病にあるということを、映画冒頭の面接シーンに棺桶リストの話題を挿入することで暗示しているところとか、なかなか脚本も巧み。
大人になると、理由がなければ友人と会う機会がも減る。
年に一回、鬼ごっこというイベントを企画して実行するというのは素晴らしいかもしれない。
「老いて遊びをやめるに非ず。やめるから老いる。」とは至言だね。
少年のハートを持ち続けている人、またはジェレミー・レナーのファンにはおすすめです!
エンドクレジットがかなりシュールなので最後までご覧くださいね🤣
※「老いて遊びをやめるに非ず。やめるから老いる。」…作中ではグロースという学者の言葉として紹介されていました。
このカール・グロースさんは遊び研究の第一人者らしいです。
本当にこの言葉を残したのかどうかは不明なのですが、
「動物は若いから遊戯するのではなくて、動物は遊戯せねばならないから若い時代をもつのである」
という言葉は残しているようです。
「遊戯せねばならない」という言葉が良いですね。
ネットではこの言葉はアイルランドの作家バーナード・ショーのものとして紹介されていますねぇ。
調べたけど出典が見つからず…
詳しい方、情報提供お願いします🙇♂️