「『恋を知らないぼくたちは』に似たところと違うところ」愛がなんだ てつさんの映画レビュー(感想・評価)
『恋を知らないぼくたちは』に似たところと違うところ
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DVD で観たことはあるけれど、スクリーンで観るのは初めてで途中からの入場となった。主要人物の一方通行性と、優越な態度を取る者、卑屈な態度を取る者はわかった。先日観たばかりの『恋を知らないぼくたちは』に似たところはあるけれど、その作品の人物たちが、自分本位な者も含めて、最終的に前向きに成長していくのに対して、本作は、そのような姿勢になった者もいるけれども、ますます卑屈さを拗らせていく者も多く、それが一般的なのだろうと思われる。テルコは青に優越して現実を突きつけ、葉子に説教しようとして拒絶されるが、葉子はテルコのためにマモルに説教し、マモルはテルコに謝罪しようとするが、テルコは自分のプライドを守ってはぐらかし、自分が一番大事だったはずのマモルは、自分の格好悪さを認めることになる。葉子はテルコの説教を拒絶したけれど、少し考慮したように、青の個展に出向き、青の良さを評価しようとする前向きの姿勢が感じられた。そこに二人の関係性の変化が期待できそうに感じられた。
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