エリック・クラプトン 12小節の人生のレビュー・感想・評価
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辛ぇなぁ。
生きている間に己をさらけ出し、伝説と言われ続けて何十年も生き続ける。
現役時代が短いスポーツ選手ならともかく、そんな人はそういないよね。
過酷な人生が不世出の才能を開花させ、若くして栄誉と富を得て、なおかつ満たされることなく生き続け、演じ続ける。
辛ぇなぁ。
私個人の話ですが、今年に入って妻と別れて2人の子供の親権を取得し、...
私個人の話ですが、今年に入って妻と別れて2人の子供の親権を取得し、1人親として育てて行く事になりました。
悩み抜いた上での決断でしたが、エリックの人生に比べたらまだまだ私の人生なんて甘いなと。
そんな勇気をもらえた作品になりました。
最後のシーンでB.B.Kingからの言葉を聞いて涙無しでは見られませんでした。
私自身も音楽に救われた事がありました。今後も1人親として子供たちと生活していく中で、音楽を続けていこうと思います。
そんな勇気をもらえた作品でした。
若き頃の劣等感をギター愛で見事に実りある人生に結実させた稀有な男の人生物語
クラプトンってこんなに浮き沈みのある人生を辿ってきたのかと、今更ながらに感慨深く魅入られるドキュメンタリー映画。
自信なさげな若者がギターを手にした途端に別人に代わるシーンの数々。
友人の妻に惹かれていく様も生々しく描き出す。
ギターの神様と言われる由縁を嫌というほど実感させられるアーカイブス映像の数々。
良くぞ探し出し作品にしてくれたものだ。感謝である。
信じがたいような悲劇を乗越え、幸せそうな笑顔を見せる近年のクラプトンの姿。
鑑賞後、2枚組サントラを即購入したのは、言うまでもない。
<2019年2月23日 劇場にて鑑賞>
泣くな!
クラプトンのギターがなぜ泣くのかが分かった。
これほどまでに正直に素直に自分の弱さをさらけ出してしまえる人間はそう多くはいないだろう。
ギターを弾く必然が彼の人生にあったのだ。
人から必要でない。と宣言されたことの経験を持つ人間にしか理解しえない。それは哀しみ自らの命を絶ってしまってもおかしくはない人生だったのだ。
しかし、そこにギターがあったんだ。
何もかも忘れさせてくれるものがギターだった。
ギターは言い返したりしないし、口答えもしない。
でも、はっきりとレスポンスしてくれたのがギターだったんだ。
栄光と挫折
エリッククラプトンに対するイメージが一変しました。順風満帆の人生と思いきや、波乱万丈の人生。栄光と挫折を知ることが出来て大変満足です。最初から最後までエリッククラプトンの世界に引き込まれました。そして何より、幸せな家庭を築きたい気持ちに強く共感しました。
2019-27
実話ということが。。
エリック・クラプトンの人生は、
正にロックそのものだと思う。
愛に飢えた少年と、彼を導いた音楽。
単純に結びつけばいいけれど、そうはいかない。
紆余曲折あって、人生に与えられるその人その人の壁を実感する作品。
壁が高ければ高いほど乗り越えるのは難しい。
今彼は何を思うのか。
個人的にはクリーム時代の曲が一番好きだった。
天国と地獄の人生。
僕がはじめてクラプトンと出会ったのは「マネー&シガレット」だった。当然、情熱的な「レイラ」は知っていて、おまけにギターテクの評判がさきに耳に届いていたので、どれほどギュインギュインいわせるメロディー(当時はそれがかっこよかったのだ)を聞かせてくれるのかと思いきや、僕の勝手な予想に反したブルースのアルバムで、正直期待外れだったのを覚えている。今ではその渋さがたまらないが若い僕にはその良さがわからなかった。その後の、大学教授然(例えばアンプラグドのときとかの)とした風貌から、酒と女で人生を持ち崩した過去を聞かされても信じることはできなかった。それが、僕のクラプトンのイメージだった。
この映画は、様々な失敗を繰り返して、今の姿にたどり着いたクラプトンのドキュメンタリー。幼いころからの映像が多く残されているのが印象的。複雑な家庭環境ゆえの価値観から、地の底まで転げ落ちた過去を持つ。だけど、それを言い訳にして悪人になり切れないところがクラプトンなのだなあ。しっかりと起承転結で結ばれていて、転の時代でのパティとのいきさつ(つまり「レイラ」)は、もう少し泥臭く、しがみついた幸福だと思っていたので、むしろ幸せをつかみ損ねてばかりのクラプトンに、同情の気分が強まった。
ラスト、ステージ上のBBキングにあのセリフを言わせるクラプトンこそが、真のクラプトンなのだろう。その言葉を聞いてはにかむ彼は、人格者にしか見えなかった。
ロックンロールやブルースの基本は12小節♪♪
Key in AでADAADDAAEDAEの12小節、中には16小節パターンもあるが、ほとんどがコレだ。軽音楽部でギター、ベース、ドラムが揃うと、まず始めるのがクリームの「Crossroads」。クロスロードのリズムじゃなくても、ブルースコード進行でセッションを開始するのが通例だ。先輩から後輩へと最初に継承するのがこのコード進行・・・ああ懐かしい。エリック・クラプトンやジミ・ヘンドリックスを知らなくても、この曲だけは知ってるというミュージシャンも多いはず。
クラプトン自らが残そうと思ったドキュメンタリー映画。壮絶な浮き沈みの激しい半生を描いているのだが、ジョージ・ハリソンの妻パティへの横恋慕を中心に恥ずかしげもなく多くの恋愛についても語っている。面白いのはパティ本人もナレーションで参加しているので、70年前後を回顧して楽しんでる雰囲気も味わえる。
さらにはドラッグ漬けやアルコール中毒になったことも告白し、クリームの成功という過去の栄光にすがって観客と喧嘩したり、コンサートを30分で切り上げたりだとか、赤裸々に語り、相当問題児だったことも映画によってわかった。ジミー・ペイジ、ジェフ・ベックとともに世界三大ギタリストの一人、また“ギターの神様”、“ミスター・スローハンド”とも呼ばれるクラプトン。遠い目で見てしまっていたので、これだけヤク中アル中の時期があったとは気づきませんでした。
序盤の生い立ちについては後々にも語られる、母親との仲が印象的、衝撃的だった以外はさほど面白くもない。徐々にギターにのめり込んでいって、ヤードバーズ、クリーム、デレク&ザ・ドミノスという最盛期を迎える。映像ではビートルズ、ミック・ジャガー、ジミヘン、アレサ・フランクリンといった大物とのツーショットが嬉しいし、音質も良いのだ。インド悲劇を自分とパティに例えた「Lyla」の完成、ジミヘン、デュアン・オールマンの死の辺りからだろうか、クラプトンの人生は堕ちていく。
映画では「I Shot The Sheliff」でナンバー1を獲得したことに触れてなかったが、やはり当時も浮き沈みが激しかったのだろうと推測できる。ようやく地獄から這い上がってきたのが、息子コナーが転落死して作られた曲「Tears In Heaven」が売れたときなのだろう。考えてみると苦難を乗り越える度に強くなっていたんだなぁ。
『ボヘミアン・ラプソディ』の序盤、BIBIの店が映し出された時にかかっていた曲がクリームの「Sunshine of Your Love」。映画って繋がってるんだな~と感じたものですが、この作品の最後には慈善事業で薬物とアルコール依存症者のためのクロスロード・センターを設立し、自分のギターをオークションに出したエピソードが紹介されていた。いま、ブライアン・メイもサンゴ礁を守るため沖縄辺野古の埋め立て工事中止を求める請願署名を呼びかけたり、アナグマ保護のチャリティのために愛用ギターをオークションに出すほど環境保護に積極的だったりする。
とにかく、“12小節”というタイトルが好きです。ブルースに生きた60年代のクラプトン。90年代以降グラミー賞などの栄光もこのブルースに生きた時代があってこそのもの。波乱万丈の12小節を繰り返してこそ、生まれたものではないでしょうか。ただし、本人参加のドキュメンタリーということもあって、編集は雑。彼の死後にマーティン・スコセッシあたりが撮ると最高傑作になりそうです。
時代を眺める
自分はそもそもクラプトンが好きだったので、問題なし。それ以外の方々も、この時代の躍動感と閉塞感を味わえるものに仕上がっていると思う。
ドキュメント映画の見せ方としても、淡々としつつも不思議な力に引き付けられて、最後まで疾走していく。個人的にはオープニングとラストのライブでの一幕が堪らなく良かった。
スーパースター🎸✨
クラプトンの視点から、自身の内面から、絵描かれているサイレント映画の様な、私的で詩的なドキュメンタリー映画だった。
生みの母親の非常さの理解には苦しむが、
自身の選択した人生と、自身が得た、新たな家族を死守する事に必死だった事は想像に難くない。
当時の音楽状況を交えながら、名声を得ていく過程で、彩り成される、名だたる超ビックスター陣の映像と同時に、その方々が
目標でもあり、身近なライバルでもあったのかと思うと、その心境がいかばかりかなのか、と思った。
大枚と酒やドラッグ、車や女、繊細さと大胆さ、才能と生い立ち、大きな振り幅の中で
スーパースターが、良くも悪しくも
スーパースター然と、
煌めいていられた時代。
曲をフルサイズで聞けないジレンマがややあるのものの、それも今のクラプトン自身かその曲に対する思い入れに対しての長さ、なのかもとも後で思った。が、後半位で、生まれたての‘’レイラ‘’のイントロを聞けた時は、得した気分だった。
世代が下なので、デビュー後の狂乱が画面のこちら側に、常にあった事を、想像するしかなかったが、クラプトンが見た世界をまんま絵描かれていのだと思う。同世代〜上の世代のファンには特に、それ以外のファンにも釘付けのドキュメントだと思う。
コナーくんの可愛さ、愛くるしさ、またその存在の大きさ。おもちゃのギターをかかえる姿が印象的だった。
ドラッグで命を落とすミュージシャンがいる中、生きながらえたのは、皮肉にも丈夫な身体で母親が産んでくれた事、人が生きていく上で最低限必要な、きれい過ぎないという意味での汚さや、強さ、その時々にクラプトンを支える、女性との恵まれた出会い、もあったと思うが、それよりも、離れる事が無く、深く音楽を愛していた事と、絶望の中にも一縷の望みを、他でもない音楽に見い出せたから、ではないのだろうか。
きっと命の長さは神や音楽の神様が決めるところなのだろうと思うけれど。
よく50年代位のハリウッドのスーパースター女優を「天使でもあり、悪魔でもないとなれない。」と言うのを聞いたが、大御所のミュージシャンもまた然り、なのではと思う。
ただでは与えられないだろう大きな才能と、人生の苦悩を共に与えられて生まれた、正真正銘の世界的なスーパースターの
一人、なんだと、改めて感じた一時だった。
ロックスターなんてこんなもの
昨今流行りの音楽映画やコンサートフィルムを期待していた人には長くて退屈な映画だったろうし、恋に敗れて酒とドラッグに溺れた男が不屈の精神で蘇る涙と感動の物語を期待していた人には中途半端な出来の悪い駄作と映っただろう。
リアルタイムでクラプトンを聴いてきた世代は60歳以上だろうか。私も含めたそれらオールドファンにとっては、時代を反芻できたし、往年のスターたちのフィルムを観ることが出来たし、コード進行が分かるくらいに聴き込んだ挿入歌が多く、楽しめた。
横恋慕したパティーって結構いい女だったんだなぁとか、クラプトンは面食いだったのかとか、ジャガーもヘンドリクスもメイオールもみんなラリっててたんだなぁとか、黒人ブルース・シンガーのプライドは相当高かったのだなぁとか、この頃のマーシャルのアンプ欲しいなぁとか、いろいろ考えながら観ると飽きない。
ただ、これはあくまでもクラプトンという人間の生きざまを綴ったドキュメンタリーである。音楽を楽しもうなんて期待は抱かない方が良いし、この手のドキュメンタリー・フィルムを作成するなら日本のNHKが一番上手いだろう。外国産は本当にピント外れで下手くそだ。
後半、クラプトンが薬や酒に溺れていく様が執拗に描かれており、ダメ男ぶりが描かれているが、当時のロックシーンを考えるとハード・スケジュールと毎夜の乱痴気騒ぎが続いていたわけで、ある意味クラプトンは人間らしい弱さを持っていたんだと思う。結局、彼を救ったのは何人もの女性達だった。
音響は良く、演奏シーンは迫力があって楽しめた。特にBBキングのインタビューのバックに「Cross Road」(Live)が流れるが、何度も聴いたこの演奏がとりわけ光り輝いた。日本人ギタリストでこれを完コピしたと自慢するマヌケがいるが、聴いてみると鼻くそほどにも届いていなかった(ア、チャー)。それほど凄まじいソロだった。
万人向けではないが、オールドファン、ブルース・ロック黎明期に興味のある方々にはお勧めしたい。
苦しみが生み出すもの
才能がある事は、他人と違いすぎるので時に苦しみや孤独感につながる。彼は親から捨てられた意識をもってしまい苦悩したんだとわかった。
音楽以外は何も知らなかったので、素晴らしい音楽の影にある個人的な苦悩を感じた。苦しみは時には創造のエネルギーに変わることがあるのかもしれない。
音楽的には昔のブルーズとクリームが良かった。クリームはあまり知らなかったが、アグレッシブなフュージョンみたいで凄かった。
ドキュメンタリー番組としても眠い
アンプラグドからファンでした。
日比谷の映画館まで鑑賞に。
エリック・クラプトンのファンということで、おじさま、おばさまだらけ。
スーバーの袋はガシャガシャするし、ポテチの袋もパリパリ、スマホ光らしたり、30分置きにピピなるし、マナーの悪いこと。高校生の方がマシですね。
映画の内容は、レイラ前は延々と単調に写真と説明が続きます。写真みてもどれがクラプトンなのか分からないし。今まで見たい映画でいちばんつまならかった。眠いのなんの。ここまで約1時間。
レイラ後は少しだけストーリーに意味が出てきて見られるようになる。
ティアーズインヘブンいこうは涙ですね。
終わって外に出ると、クラプトンがこんなにダメ男だと思わなかったとの声。まさにダメ人間。
ティアーズインヘブン以降の聖人ぶりと対照的です。
ただ、、、ドキュメンタリーで作っても、日本のテレビ番組の方がよっぽど面白く作れるだろうし。
同時期公開のボヘミアン・ラプソディと比較は出来ません。ボヘミアン・ラプソディは映画として面白かったけど、、こっちはテレビ番組以下。
クラプトンも嫌いになりそう汗
生き残った者勝ち
世界的なミュージシャンは大体背景が似ている。名声と金と女とドラッグが一つのパッケージのように音楽の受難者には訪れる。世間で言う「ロックな生き方」は全く正反対のイメージであり、実際は雨に濡れそぼった野良犬のような惨めさが色濃く滲む。それでも、その内面には永遠に光を放ち続ける美しい何かが歴然としいるのだ。ロックという音楽を「神」と捉える人たちがいるのも解らないでもない。
しかし、パティ・ボイドへの横恋慕をこじらした挙句に「レイラ」のアルバムを作ったとは…いくらパティ・ボイドとは言え、ドン引きしたのは想像に難くない。
よかったです
昔伝記本読んでたので映画の内容は大まかには知ってるんですが映像で観るとやっぱ心の響きかたが違いますね。
音楽も映画館の大きな音で聴くと、よりカッコいいです。
ティアーズ・イン・ヘブンは泣けました。
天才ギターリストの波瀾万丈の人生
「ギターの神様」エリック・クラプトンのドキュメンタリー映画です。クラプトンのプライベートが描かれていますが、個人的にはクラプトンの名曲の舞台裏等の音楽的な面をもっと描いてほしかったような気もします。観終わった後で何故か涙が出てきました。母親との関係、パティとの恋、ドラッグ、アルコール、息子の死等の苦難を乗り越えた今のクラプトンが幸せであればと願わずにはいられません。
全30件中、1~20件目を表示