ザ・インターセクションズのレビュー・感想・評価
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一本道を迂回させている
不穏な演出でミステリアスに撮られているが、ズバリ逃避行のロードムービーもの。
これを時系列そのままで見せていたら、退屈に感じてしまった事だろう。
要するに、父を殺してしまった青年がチンピラに罪をなすりつける話。
何も不可解な点などない。
父親は良い人間だったという、救いようのない切ないラストはまあまあ好きだ。
本当にパラレルワールドで、お互いの行動がお互いに影響を与えるみたいな「ラン・ローラ・ラン」的なSFチックな話を想像していたので、少し肩透かしだった。
監督の前作がループものの傑作「トライアングル」なので、期待しすぎてしまった。
けれど、演出はすごく上手いからまだまだ作品を観てみたい。
並行線が混ざるとき
構成の斬新さに引き込まれ、置いていかれないように注意して観るのがとても楽しかった。
終始どこか現実味のないような不思議な空気が流れているのが新感覚。
並行して進む真逆の展開と、それらがいつしか合流し入り混じるさまに振り回される。
パラレルワールドともループとも違い、しかしどちらの要素も入っているので若干混乱しつつ整理しながら観るのが面白かった。
色々なことが起こる割になんだかスローペースにも感じるので、ただの一本筋やどちらか一方だけでは物足りなく感じていたかもしれない。
一方の出来事がもう片方の伏線になっていたり、ポイントポイントで一部分がリンクしているのも粋。
物語自体はまさにボタンの掛け違いの連続。
悲惨な出来事が続き、なんとかフワッとまとめたラストも意味深で大分お先真っ暗なあげく切ない。少し悲しい気持ちになった。
アウトローなジョニーにも更に上の危険人物がいたり、意外にも愛があったりする描写が好き。
一度しかない電話の使い道がまた心苦しい。
結局誰も通じ合っていなかったんだな。
油断してると訳が分からなくなりそうだし不親切この上ないつくりだけど、頭のなかで繋がった時の快感が堪らない。
ただの危険な逃避行ロードムービーを見せ方ひとつでここまで謎めいて作れるのかと変に関心する。
回りくどいと言ってしまえばそれまで。私はとても好き。
観ている最中より観た後にじわじわ面白さが溜まってくる作品だった。
ストリップバーのトップレス女子やフランクの所の美女軍団など、一瞬映る女子たちが綺麗で印象的。
唐突なグチャッには笑った。おっちょこちょいにもほどがあるでしょう。
マスタング
事故で昏睡状態の母親へのケアがない継父に対する嫌悪感が酔って暴走し、輩に殺人を依頼してしまう青年の話。
依頼した世界と依頼しなかった世界のパラレルとはいうけれど、話は最初から一本道でごちゃごちゃいじっているだけという印象。
それなりには面白いけれど、ただ面倒くさくしてサスペンス感を盛っただけという感じ。
映像美や手法に見るべき点はあれど
終わってみれば素面でみる映画でもなかったな、と。中国人から仕入れた向精神薬を薄めて目にさせばイケたかも。
オープニングのポールダンスのシーンやラストシーンのメキシコ海岸の綺麗な夕日、 ラスベガスの夜景、ネオンカラー等は美しいものがある。 エンドロールに保安官がレイブに興じるシーンを差し込んだりするのも洒落てる。
パラレルワールドを匂わせる2分割映像が実は…っていうやり口も面白い。
が、アイディア先行でストーリーが雑というかとっ散らかっている。
キャストのキャラが皆いい感じに効いてるだけにもったいない。
原題と邦題の意味がどっちも不明。迂回?交差点?
タイシェリダンはなかなかいい。
ヒロインの子も。
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