小さな恋のうたのレビュー・感想・評価
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ご当地映画の新しい形?楽曲の魅力に頼り過ぎたか
MONGOL800の楽曲をモチーフに作られた映画で、バンド出身地の沖縄でロケを行い、主な登場人物も地元の音楽好きの高校生という設定。美しい島の景観を捉え、基地内の少女と高校生の交流があったり、米兵が起こしたひき逃げ事件で抗議デモが起きたりと、地元に寄り添う姿勢を見せてはいる。でも主要キャラが誰一人方言を話さないのは疑問。スマホとネット動画が普及し地域性が薄れて今どきの若者は当たり前に標準語話すよ、との意図か。あるいは方言指導をできない事情があったか。何にせよ沖縄文化が軽んじられた気が。
モンパチの伝記映画ではなく、彼らの曲を劇中の高校生バンドが自作曲として歌っている、という体裁だが、その虚構を観客に納得させる工夫が弱い。演奏シーンも悪くないが、楽曲の良さと人気に頼りすぎでは。女優を美しく魅力的に撮ろうという意欲が希薄なのも気になった。劇映画としては課題多し。
ピュアなうた
橋本監督の同じ年に公開された「雪の華」(19)が好きなのですが、似たような印象を受けました。はじめはベタすぎる設定でかなりドン引きしてしまうのに、いつの間にか登場人物らのピュアな心に感化され、いつしか応援したくなってしまうという感じでした。巧いと思ったのは、亮多(佐野勇斗)と慎司(眞栄田郷敦)とのアノ場面でした。あの場面がずっと最後まで物語を牽引してくれたような気がします。ライブハウスのオーナー(世良公則)がまたいい感じのオヤジでしたね。屋上のライブシーンもカッコよかったです!見終えた時、とても清々しい気持ちになってました。
ルーフトップ・コンサートをやっちまう!
あだち充先生の『タッチ』をリスペクトして、レット・イット・ビーのルーフトップ・コンサートをやっちまう。そんな話。『don't worry be happy』は因みに『don't let me down』なんだろうね。
『私の父はオスプレイの操縦士。オスプレイ好きになれない?』
なんと矛盾した台詞。
反対運動を『おかしな事をやっている』と父親に話させる。
そのまま受け取れば、沖縄県人には受け入れられないと思う。
しかし、最期に見事な『抗議行動』は良かった。
色々な所に忖度した演出にはなっていると思うが、良い演出になっている。
地声で録音していると思うし、少なくともドラムは自分でたたいている。
歌が良い歌ばかりで耳に残る。そして、何よりも良かったのは、ハモっている所。彼らの欠点はその良さに気付いていない事。
たぶん、商業的な監督故に次回作もあちこちに忖度しまくって作品を作る事になるのだろうが、基本のしっかりした演出家であると思う。少なくともテレビ出身者ではないようだ。
沖縄の方言でやらなかった所にこの演出家の本質がある。つまり、沖縄の話でなくても良い。この場合、喋っている言葉から、厚木基地でも良い訳だから。
そこを気にすると、音楽がだいなし。
防音の問題だって。オスプレイを相手にしている基地間近の高校。練習すれば、目くじらたてる様な騒音なのだろうか?誰でも疑問に思うはずだ。『オスプレイのほうがうるさい』って、だから、飛んでいる戦闘機の音を絞る施しをしている。直ぐに気が付く。少なくとも、沖縄県人は。マブイを拾いに事故現場に『American moto』のTシャツはないと直ぐに分かる。
オリジナルのバンドよりもこの出演者達のバンドの方がうまい様な気がするのは間違いか?
沖縄って問題多いんだな。
うーーん…。そんなに泣けなかったし亡くなった息子のギター壊すお父さん(そもそも楽器をどういう理由であれ壊すという行為が情けない)ダメじゃない?音楽って楽しいものでしょ。お話は良かったです。かわいい青春で良きでした。以上!
青春映画の傑作
いきなりバンドが学校で演奏し始めるところで始まって、彼等がプロの目にとまってメジャーデビューの展望が開けるという展開に食傷気味に。しかしその後の展開は試練の連続でいい意味で裏切られた。バンドのリーダーを失って意気消沈するメンバーたち。しかし亡くなったリーダーの妹である舞が、兄の遺していた曲を演奏してほしいと頼みこみ、最初は困惑したメンバーも、再びバンドが立ち上がる。
妹の舞がギターを弾けるという設定もご都合主義過ぎないかと、天邪鬼に冷ややかに観ていたが、ここからがこの映画の真骨頂。沖縄の基地問題も相応に取り入れて、そこに済むアメリカ人の娘との交流も描きながら、音楽の力を最大限に使って映画は突き進んでいく。このベタになりそうな内容が、演じる俳優たちの熱演で説得力を持たされる。特に舞を演じる山田杏奈が希有な存在感。大人しい優等生だった舞が兄の遺志を引き継いでバンド活動に打ち込む姿を熱演。父親にギターを壊されて怒りの感情を爆発させるところは演技とも思えない演技だったし、基地のフェンス越しにSAYONARA DOLLを歌う場面は、澄んだ高い声で歌うところは天使の歌声とただ驚くばかり。新人賞を受賞したのもうなずける。
沖縄が舞台のわりに標準語なのもどういった意図かわからないが、基地と地元の人々の関わりが両方の視点も取り入れているところは好感が持てる。トミコ・クレア演じるアメリカ基地隊員の娘と舞たちの交流も結局は異動によって絶たれてしまい解決とか理解への道は遠いことにも気づかされた。モンゴル800の曲がすべてこのバンドのオリジナルという設定なのも気にならなくなるほど彼等の音楽は(テクニックはおいても)素晴らしかった。
いたって普通の青春映画
元来、モンパチの音楽があまり好きではない。
高校生バンドを抜けきれないレベル
元気、まっすぐ、君が大事、等々。
単純ストレートだけの楽曲。
それに乗せて高校生の映画を作る。
佐野優斗さん、好きな若手俳優だ。
3D彼女で印象的な好演をし、他ちはやふるやくちびるに歌を等、様々なキャラを演じられる。
主人公が彼と一致するのに時間がかかった。また違うキャラだった。実に多彩だ。
沖縄に厳然とある基地との共存。
アメリカと日本の構図の中にミクロとマクロの違いがある事に気付かされる。
個人レベルでは決していがみ合いたくもないと思ってるし、仲良く過ごしたいとも思っているが、理想的にも過ごせず、関わる全ての人が悩み続けているのだろう。
問題を起こさなければ、そんなストレスも無いのだろうが、そう簡単にもいかない。
ま、この映画は基地問題提起ではなく青春映画。
それにしちゃオーソドックス。ふ〜んって感じでした
コロナに負けるな
コロナ自粛明けのリバイバル上映にて鑑賞。
まったくの予備知識ないままに観たので、最初はよくある青春モノなのね…
なんてタカをくくっていましたがなかなかどうして…
特に山田杏奈さんがいい。彼らの演奏にケチをつけてる人もいますが、素人のおじさんには十分でした。
ライブハウスでの演奏場面は、こんなに密じゃ当分ライブハウスの再会は厳しいだろうな。なんて変なこと考えてしまいました。
惜しむらくはまだまだお客さんが数えるほどで、映画館大丈夫?って心配になるくらいです。
侮ってすみませんでした!
いやぁ、普通の青春映画、かつ20年も前の名曲をモチーフにした作品、今さら⁈なんてあなどっていました、すみませんm(_ _)m
そんな先入観で劇場公開時はスルーしていましたが、昨今の状況で昨年見落とした作品を家でゆっくり楽しめること、それだけが救いでしょうか?
沖縄問題も根底に流しながら(かと言ってそれにはさほど深く入り込まず)音楽はもちろん、これからの映画界を背負って行くであろうフレッシュなホープたち、またベテラン役者さんたちも本当にいい味を出していて誰もが感動できるいい作品に仕上がっていました。
ここのところメキメキと頭角を表している佐野勇斗さんは言うまでもなく、森永悠希さんのキャラも好きになりました。眞栄田郷敦さん(サニー千葉ちゃんのご子息、新田真剣佑さんの弟さん)カッコいいです。これが俳優デビュー作なんですね!
そして山田杏奈さん、素敵ですね〜!可愛いし歌もうまいし!理不尽なお父さんに対しては是非「なげかわし〜!」って言ってほしかったです。
それに大人たちもそれぞれいい人たちばかりで(先生をのぞいて)言葉ひとつひとつが主人公の親世代にはくるものがあります。
自由奔放に育てながら息子を守る清水美沙さん(すっかりお母さん役が板についてます)、漁師の金山一彦さんの、先生や仲間たちに言った言葉もしみます。(みっちょんと別れて弁護士の旦那さんになり最近は仕事セーブしてる感がありますが‥)
舞やリサのお父さんたちもいい人たちなんだなぁ、本音のところは。
若い世代だけじゃなく、親世代も「あぁ青春時代だなぁ⁈」ってあとからしみじみ思っていただける佳作です。
山田杏奈さんはとにかくこれから注目しておきたい女優さんですね。
『ラストクリスマス』も何十年を経て素敵なモチーフ作品になっているらしいので(観損なってしまって『悔しいです!』カッチカチやぞー)今度是非観たいと思います。
男がギターを弾けばオスプレイ・・・では女が・・・やめとこ
いきなり“F”のコードを弾くんだから参加させない手はない!と、兄の死の悲しみを乗り越えた妹の舞のギタープレイは未熟ながらも、「あ、こいついきなり難しいFのコードを・・・」と亮多は思ったに違いない。ギターを習い始めて最初につまづくコードF。ギターをやめる原因ともなるF。まさかの3人バンドの誕生だった。舞ちゃん、可愛い?いや、マブい?その「マブイ」という沖縄方言もさることながら「イチャリバチョーデー」という言葉も初めて知った。やはり映画は勉強になりますね。
実はMONGOL800というバンドのことは知らなかったので、映画館で観ればよかったと悔みながらのTV鑑賞となりましたが。序盤の悲しいながらもトリッキーな展開に驚き、かるーく涙をこぼしてしまい、いや、映画館で観ていたら「このおっさん、年甲斐もなく泣いてるよ」と若者たちに指差されたことでしょう。とにかく音楽映画には弱い。そんな沖縄を舞台にした音楽映画はけっこう多く、『ナビィの恋』(1999)、『チェケラッチョ!!』(2006)、『涙そうそう』(2006)、『恋しくて』(2007)、『天国からのエール』(2011)などなど。どれもがいい作品・・・TVドラマ『さとうきび畑の唄』を入れてもいいかもしれません。
ひき逃げが起こった瞬間、あ、米軍兵じゃないだろうかと思ったが、まさしくそんな展開。基地問題もあっさりと描いてはいるものの、基地反対や日米地位協定の見直しとか難しく考えさせない青春映画としては良かったと思う。音楽のテーマも、フェンスでさえぎられた「ロミオとジュリエット」のごとく、壁さえなければ理解し合えると平和を願ったものだからだ。ただ、ルーズベルトのネタとか、本来は仲良くしてなきゃいけない日米関係なのに、どうしてこんな問題が起こるんだ?と、しばらくしてから調べてみるのもありだ。実際、沖縄の新聞(沖縄タイムス・琉球新報)しか伝えていない事実もあるし、舞の父親が言う「内地の大学へ行って沖縄を見つめなおすがいい」という言葉には違和感あります。
学校の屋上でゲリラ的に演奏するってのは、やっぱりビートルズの『レット・イット・ビー』の影響なのでしょう。ただし、音がスカスカになってるはずで、あんなにいい音では伝わってこない。冒頭の部室での演奏が凝っていただけに残念です。ビートルズといえば、またピーター・ジャクソンが何かをやってくれそうなので、それも期待しておきましょう。
まったく話が逸れますが、個人的に高校時代を思い出してしまいました。学校ではエレキギター禁止という暗黒の歴史があり、バンドを組んでいた連中はみなフォークギターに持ち替え、学園祭で演奏してました。3年になったとき、「エレキ革命を起こそう」と言い出した者がいて、理科室でゲリラライブをおっぱじめました。その後、教師たちが止めに入り、殴り合いのケンカ。体育館では臨時集会が開かれ、新聞社もやってくるという大騒動となったあの日。バンドに参加したやつらは停学処分を食らったのです。俺はバンドをやってたのにちょっと冷めてしまっていて参加できなかったことが悔やまれます・・・ただ、ギターのY氏が父親にギターを叩き壊されたため、「貸してくれ」と頼まれ、俺のギターだけが参加したのです。返してもらったときには首謀者か教師のかはわかりませんけど、血の跡がありました・・・その数年後、めでたくエレキ禁止令は解かれたたみたいです。
沖縄の青少年は学ぶことが多い
沖縄の高校生バンドのボーカルがひき逃げに会い、死んでしまう。
犯人は捕まらず、米軍兵ではないかと抗議運動が始まる。
付き合っていた米軍基地の彼女は単純に悲しませてもらえない。
バンドは解散状態になるが、妹が残された曲を見つけ・・・。
基地の沖縄で生きている人たちにとっては、簡単に割り切れる問題ではない。
基地問題と若者
2人がフェンス越しにイヤホンで曲を聴いているシーンが色んな意味で美しい!!
音楽には国も言葉も関係無い。
名曲は色あせない。屋上での演奏シーンは眩しかったです。
山田杏奈ちゃん、ミスミソウで好きになりました。
テーマが明確でよかった
沖縄本土にあるアメリカ基地を軸として進んでいくバンドチームの話。音楽関連の映画はやはりいい!テンポがいいよね
父とのすれ違いやそれぞれの家庭の中身に触れながらもバンドに交えていくストーリー性が良かったと思った。
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