「千眼美子さんに200点、ほかのキャストも120点、しかし・・・」僕の彼女は魔法使い クリスさんの映画レビュー(感想・評価)
千眼美子さんに200点、ほかのキャストも120点、しかし・・・
ただ、シナリオが・・
以下、辛口でごめんなさい。
展開はいいけど、シナリオが幼稚で、不自然な展開だらけで・・チーム・アリプロ❓もっと勉強してほしいですね・・人間観察力がない人が書いてるのでしょうか。
映画なので、映像やカットで伏線を貼って、さりげない映像で設定を伝えて欲しいところを、ほとんど雑な一言で登場人物に説明させてすませてるので、スピード感がなく、展開がもったりしてました。
登場人物に設定も台詞で伝えさせるのは、舞台なら許せても、映画だと、間延びするんで、シナリオの力量不足を、役者さんたちの裁量に甘えすぎてるような気がしました。
例えば、はじめに出てくる「ヘルメス文書」の内容を、科学本で埋め尽くされたゆういちの自宅の部屋で声に出して「ヘルメス」と「錬金術」に関する重要な部分を読み上げつつ自宅をでるシーンを入れたりなどの工夫があれば「俺科学オタクなんで」なんて一言も、言わずとも、天才科学者的資質のある高校生だというのが伝わるし、あとで「ヘルメス」っていきなり出てくるけど、何をした人なのか全然わからないので、心が全くついていかないです。
決まったストーリーを展開するためだけのきっかけセリフの連続で話が進んでくので、感情移入できたシーンがひとつもありませんでした。
お弁当も作りっぱなしで、ひとつひとつのシュチュエーションから、心の通い合いをクローズアップしないと共感できないのでは・・
連れの人もやはり、一言「役者さんはいいけど、シナリオで良さが生かされなく、もったいない感じがした」と言っていたので、今後ののびしろに期待してます。
高校の先生も、普通、転校生は、先生ご紹介して、生徒は挨拶だけならわかるけど、転校しちゃったときも、「突然転校しました」って、人間性が崩壊したキャラの設定で一生懸命演じているように見えちゃいました。
今回、キャストさんたちは、比較的きちんとした人がきちんといい演技してたので、そういう、作品に穴があるみたいなシナリオの粗が、より大きく見えました。(前の実写映画で主演したすっごく下手な主演の人が出てないということで、かなり安心&期待したんですが、そんなに変わってない・・・❓)
メッセージだけはわかるけど、引き込まれる体験がないと、共感しづらい・・
世間には、背景思想が一切共感できなくても、胸を打たれて涙が出てしまう映画はいっぱいあるので、
せっかく素晴らしいメッセージのある映画なのに、つくり手の心のこめ方や、センスのレベルが足りてなくて、作品のメッセージ性を下げてしまうのは、もったいないのではないでしょうか。
ちなみに、監督さんのショートムービーも、みたことがあるので期待したんですが、監督さんのほんとうのよさの50パーセントくらいな気がします。
次はもっとよくなるよう、期待しています。