「「是枝監督、西川監督の愛弟子」は通用しない。」夜明け 突貫小僧さんの映画レビュー(感想・評価)
「是枝監督、西川監督の愛弟子」は通用しない。
クリックして本文を読む
広瀬監督の2作品目においては。「是枝監督、西川監督の愛弟子」は通用しない。柳樂優弥さんは俳優としての武器は「眼力」。小林薫さんは。『ふぞろいの林檎たち』の武骨であり決して器用でない中年男の印象。このイメージ(枠)から突出していない。
この不器用な二人の男が一つの屋根の下で生活することになる。この二人の役柄の既視感が否めない。
柳樂さんの表情の喜怒哀楽の表情がややはっきりとしない。そこに彼の演技としての物足りなさを感じる。ストーリーに広がりがなく、芦沢光としての柳樂さんも観たかった。
少し冒険して、芦沢家の家族はどんなものかインサートしても良かったのではないだろうか。柳樂優弥という俳優の「意外な一面」を監督が引き出せたら、面白くなるのに。
居酒屋での店長と店員のやりとりを、シンイチは唯無言で見ているだけ。彼もアルバイトの時、似たような経験をしたのではないだろうか。その部分は描かれてはいない。
ラスト、自分の息子のように慕う哲郎の所を飛び出したシンイチ。踏切での電車待ちの時、木工所の職場の音が聞こえていた。昔の悲しい経験、記憶を抱える哲郎のことを思い、彼の所へ。という作品なのかなぁ?出演者の演技している表情、仕草をもうすこし判るように映してくれたら。
最初、シンイチの自殺未遂の近くに「花束」があったが、その意味するものが判らなかった。誰への「花束」だったのか。自分が死に追いやった店長のためか。
コメントする