七つの会議のレビュー・感想・評価
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重厚な人間ドラマでした。
萬斎さんのファンで、今作も見に行きました。池井戸作品はテレビドラマでハマり、半沢直樹も陸王も下町ロケットも見ており、そこへ萬斎さんがどんなハマり方をするのかと楽しみにしておりましたが、予想以上にハマっていてびっくりしました。
過去の現代物で、不自然に感じた独特の演技が、今作ではまわりの個性的なキャラクターに負けない個性となって違和感なく感じました。皆さん見事な存在感を放っておられ、役者同士のぶつかり合いが素晴らしく見応えあります。
ストーリーは申し分なく、重厚な人間ドラマで、普通にお仕事されている方なら、誰もが非常に考えさえられるお話しで、最後の萬斎さんの一人語りは、この映画が観客へ問い掛けたい全ての想いだったと思います。
世の中で、会社という場所で働く全ての方に見て頂きたい作品です。
TBSドラマの延長戦
豪華キャストで、まるでTBSのドラマの様だったが、見応え十分。
日本社会における営業を実写化した様な作品だが、終盤が非現実的。
偉い人は罰せられないのが、日本の会社。
気になるのは大企業なのに、議論の内容がかなり小さい。コストが月90万程度で話題に上がるのは、まずない。もっと大きい話題をテーマに不正として欲しいと感じた。
日本企業への警鐘
一部を除きほぼ原作に忠実に出来上がっている。池井戸潤原作、福沢監督作品という定番作品。昨今、大きな問題になっている企業コンプライアンスの現状を見事に表現している。贅沢なキャストによる掛け合いは時間の経過を忘れてしまう程の完成度。サラリーマンには必見の映画だと思う。ラストの原作には無い八角のセリフは、日本企業への警鐘と課題を提起している。このセリフに負けない会社で有ってほしいと願うばかりだ。
現実は厳しい(´Д` )
私も営業なのでこの映画がの問いである〝不正はなくならない〟の意味がわかります。この映画のように不正を浄化できたらいいのでしょうがほとんどのサラリーマンがそれができずにいるのでしょう。
代償行為の映画としてはよくできた映画です。スッキリしました。
がしかし現実では会社で見られるさまざまな不正とその隠蔽は消えることなく現実していてとても主人公の八角の様には行きません。
見終わってスッキリする反面、自分の無力さも痛感してしまう映画です。
この世から不正はなくなりません、絶対に。
安定の池井戸潤クオリティ。
脇を固める役者陣はいつもの顔ぶれで、そこに主役として野村萬斎を据えることで新鮮味が生まれる。物語の主人公は野村萬斎演じる八角だが、実際には、朝倉あき演じる女子社員の視線で追う方が面白い。しかし、朝倉あきの健気さは、この濃厚な映画の中の一服の安らぎだなあ。
ストーリー的には、説得力が足りない感はあり。だいたい、あれだけ八角がダメ社員ならとっくに左遷。それに営業は部品調達なんかしないし。最後の決め手(なにかは言いませんが)があれだけでは、いくらデータや調査を駆使したところで、マスコミを抑えるくらい北大路欣也なら容易いものじゃない? そういうところに目をつぶって観れるかどうか、そこが問題。
企業ドラマと少しの可笑しみ
ストーリーはテンポよく飽きさせないし、企業人としても考えさせられる所のある良い映画でした。
途中から説明調での展開が多くなり、少し残念でしたが、演者の実力があるから緊張感を持たせたまま突っ切れていました。
メールとか最後の証拠品とか、少し突っ込みたくなるところは愛嬌です。
顔芸大会にも思えてきて、そういう楽しみ方もあるのかと、最後までニヤニヤしてました。
エンディングの野村さんは必見です。
独白
最後の独白を聞かせたかったのだろうなぁと思う。至極、正論ではある。
滑り出しは何がターゲットなのかてんで分からず、八角のアウトローさだけが目立つ。中盤くらいに種あかしがあるのだが、それまでは延々とパワーゲームの話しが続く。
生き辛いサラリーマン社会に辟易しつつも、綺麗事だけでは回らない社会に諦めに似たような感情も抱く。
恐るべき病に侵されてんだなと。
治療も根治も出来ないだろうなと。
1度組み込まれてしまったら逃げ出せない。
嫌なら出でいくしかない。
それが日本のサラリーマンなんだと思う。
いや…この国の国民性なのかも。
話しの核はデータ改竄の話で、それが何故起こるのかって話。
まぁ、サムライ精神どうこうな独白には納得できる部分はあるものの、根本はもうちょい違うのだろうなぁと考えてしまう。
金はあるに越した事はない。
名誉も地位も、欲しくないわけじゃない。
その欲に際限が無いって事なのだと思う。
競争社会や、昇級や業績。あらゆるものが比較されて評価される社会の影みたいなものだ。
それでも昔は、そこに情や常識が常駐し、ギリギリのバランスを保ててたのだと思う。
結果に数字という物差しを当てた時、数字は嘘をつかないなんて標語が出来た時、そのバランスは無残に崩壊したのであろう。
作品的には、八角のアウトローさが鼻につく。
あんな牙を丸出しにした状態で20年も過ごしていたのだろうか?
巨悪に立ち向かうヒーローらしすぎて、気持ちが悪い。
彼のキャラがこの作品自体を絵空事と思わせてしまっているようにも思う。
見終わって、胸がすぐ思いがするわけでもなく、ただただ虚しさだけが残るような。
自分達が必死に戦ってる戦場は、その前線は、こんなにも無価値なものなのかと、こんなにもハリボテの企業理論に洗脳されているのかと。
俺はサラリーマンじゃないからそう思うのかもしれないが。
総体的には、日本の病巣をえぐるだけえぐった映画ではある、か。
不正は絶対に無くならない
会社員であれば必ず感じる会社独自の論理、上司からの理不尽な命令や部署間のいざこざといった、負の暴風を受けても果敢に突き進む八角の姿勢に勇気づけられた気がしました。
その八角も、人を間接的に殺したことや不正に関与させられそうになったことといった過去を持つことで、現在のぶれない姿勢を持つに至ったというプロセスにも感動できます。
八角の対比として登場している八角の同期の北川部長は、完全に敵として立ちはだかるかと思いきや、最終的には八角に手を貸して不正を暴くというストーリーに、一時は袂を袂を分かった二人が熱い絆で実は結ばれていたようで、この作品の味わい深い良さがあります。
そして、最期EDの八角の語りが良いのも、この作品を語る上で重要な要素でしょう。
民間企業は競合他社に勝ってお金を稼ぐ必要があるので、八角が語っているように、残念ながらこの世から不正は永久に無くならないでしょう。
TBSの池井戸作品
池井戸作品出演者がこれでもか!と出てきて、館内は時に失笑さえ出ていました。
顔近いし💦
役所広司の贅沢な使い方には恐れ入ります。
萬斎さんの喋り方がサラリーマンとしては違和感がある感じがしましたが、概ねたのしく見れました。
20年前の八角のせいで亡くなった方って、なぜ自殺したのでしょう?よく分かりませんでした。
リアリティのないリアルな会社
2019年1本目。109にて。
コンプライアンスだなんだとうるさい今の世の中で、こんな会社ないだろうと思いつつ、やっぱりあるよね、と。
最後の日本人論、賛否はあるだろうけど、全くの的外れとは言えないですよね。藩とか家とか会社とか、そういうものに縛られつつ、やはりモチツモタレツなんですよ。
そんなことはないと笑い飛ばせる日が来るといいですね。
最後、今までの会社生活は何だったんだと北川部長が嘆くシーン。泣けてきました。やりたくもないことを仕事だからと続け、何も残らない。サラリーマンとは一体何なのか。御前様のような地位まで辿り着けばそんな嘆きとも無縁かもしれませんが、大多数のサラリーマンは何も残さずただ去るのみ。
一本取られた!
ストーリー的には、半沢直樹と空飛ぶタイヤを足して2で割った印象だった。
野村萬斎さんはキャスティングミスだと思った。ちょっと演技がくどすぎて、会社員役には合わないなと。
展開としては、池井戸作品で見たことあるものだったので、薄々見えていたが、黒幕発覚のシーンで一本取られた。今までの作品とか見てた人だったら、香川さんが黒幕だと思うよー、絶対!そこから、黒幕候補から立場が逆転した香川さんが全部いいとこ持って行ったなー
現実味が薄い
高評価の様ですが、私にはリアリティが無く退屈な映画という感想です。
あくまで個人の感想なので、気を悪くした方は申し訳ございません。
野村萬斎さんは「のぼうの城」での演技に魅入られましたし、池井戸潤さんの小説も好きです。
ただ、この映画に関しては扱っている題材自体には現実味があるのにも関わらず、隠蔽に対してのリアリティが薄い。
隠蔽をするまでの過程や理由、隠蔽に辿り着くまでの過程や各役者の反応、隠蔽発覚してからの対応等々、全てにリアリティが薄いです。
こんな薄さの隠蔽なんて直ぐ発覚するのでは?と途中から冷めてしまいました。
少なからずもっと製造や検品側の部署を巻き込んでの内容にすればまだ良かったのですが…
野村萬斎さんの演技や細かいコミカルな演出は上記の理由により、更に浮いてしまってる様に思えました。
小さな事から大きな事件が発覚していくという流れは映画としては良い流れかと思いますが、もう少し内容練って欲しかったです。
本作の原作は未読ですが池井戸潤さんの小説ですし、もっとちゃんとしていたかと思います。
短くまとめるのに苦労したのだと思いますが、余計な場面も多かったのでそれを省けばもっと内容詰め込めたのではないかと感じました。
期待していた分、がっかりでしたので星2にさせて頂きます。
堺雅人のいない「半沢直樹」
面白いといえば面白いのだが、個人的にリアルな"会社人"というポジションだからなのか、池井戸潤ドラマはむなしい。
リアリティがあるのはいいが、ドラマで正義が貫かれても、現実は違うでしょ…という後味の悪さがどこか残る。"会社人"ではない人は心から楽しめるのだろうか?
趣味としての"映画"は、自分では経験のできない未知の人生を知る場所として楽しんでいるので、居心地が悪いのだと思う。池井戸ドラマの登場人物の行動は、すべて想定内である。
また内容的にも複数話の連続ドラマのほうが向いている。「空飛ぶタイヤ」(2018)もそうだったが、原作はいずれも映画化するには、展開が忙しすぎる。
本作は、すでにテレビドラマ化もされている。もともとは日本経済新聞電子版に連載されていた小説で、短編7話構成の群像劇スタイルだったので「七つの会議」というタイトル。単行本化に際して1話を加えている。
中堅メーカー・東京建電の営業一課の八角民夫は、いわゆる"ぐうたら社員"。しかし八角には隠された秘密がある。
ほんとうは7話それぞれに主役がいるところを映画的にアレンジ、野村萬斎が主役を務める。福澤克雄監督はドラマ「半沢直樹」、「ルーズヴェルト・ゲーム」、「下町ロケット」、「陸王」などで池井戸作品を演出してきただけに、同じテイストである。
香川照之、及川光博、片岡愛之助、音尾琢真、立川談春、北大路欣也と、池井戸ドラマの常連が勢揃い。おおざっぱにいうと、堺雅人がいない「半沢直樹」である。
新しい野村萬斎が見られる。それは"姿勢が悪いこと"。普通の俳優ならば何にも感じないところだが、背中が丸まっている野村萬斎は珍しい。もちろん役作りだろう。
エンターテイメント映画として1回観る分にはいいと思うが、やっぱり苦手である。
(2019/2/2/TOHOシネマズ日比谷/シネスコ)
豪華キャスト×池井戸潤作品=おもしろい
もう行く前から期待していましたが、期待どおり、いや期待以上のものが帰ってきました!このドキドキ楽しい感じになるのは半沢直樹以来‥!企業の不正をぐうたら社員がさばいていくのはとても見応えありました!
面白かったです。現役の会社員には面白い。
野村萬斎の演技を見る映画ですかね。今まで名優を放置していた感があります。萬斎の巧みな発声法、美しい所作、自在に首から上の筋肉を動かす技、特に髪の毛を逆立てる技術は、伝統芸能恐るべしと感じました。TVへの出演時にもっと優しい表情をしていれば、映画での迫力が増します。
俳優には発声技術と所作の形式美への研鑽は必要ですね。
映画のラストでの独白は、「無くなりません」の後に、「人間は弱いものです」の一言があれば映画に普遍性を持たせることができたのに残念。日本人受けを狙い過ぎてつまらない。更に、武士と藩、会社員と会社には、はぁ~?ですよ。
なお、映画のコピーは単に「正義を語れ」ではなく、将来のためにとか、皆のために、正義を語れ、の方が受けます。
企業の体質
ストーリーは丁寧に1人1人描かれていました!
北大路欣也も隠蔽をしようとした時は、ショックでした(゚o゚;;
あとは、池井戸作品お馴染のメンバーばかし出演してる感じが、人によってはうんざりするかもしれませんが観て後悔はありません!^^
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