「企業戦士達の熱闘を描く硬派エンタメ作品」七つの会議 みかずきさんの映画レビュー(感想・評価)
企業戦士達の熱闘を描く硬派エンタメ作品
池井戸潤原作作品としては意外な作風だったが、これは面白いと鑑賞中何度も頷いてしまった。本作は社会派作品ではあるが、硬派一辺倒にならず、コミカルな要素を巧みに織り込んだ、上質なエンタメ作品として堪能できる。
本作の主人公は、中堅電機メーカである東京建電の営業一課・係長である八角民夫(野村萬斎)。営業部員たちは北川部長(香川照之)の厳しいノルマ要求に戦々恐々としていたが、八角だけは泰然自若とした仕事振りだった。そんな彼に担当課長である城戸(片岡愛之助)は激高するが、八角にパワハラで訴えられる。その後、この事件は予想外の方向に大きな広がりをみせていく・・・。
主人公を取り巻く俳優陣が豪華である。TVの池井戸潤原作作品ではお馴染みの面々が息詰まる舌戦を繰り広げ、新事実を暴き出しながらテンポ良く事件の核心に迫っていくプロセスは見応え十分であり、画面に吸い込まれてしまう。その分、人物像の掘り下げは弱いが、芸達者で個性的な俳優を揃えているので、彼らの佇まい、表情で人物像が推察できるのは流石である。
本作は何といっても八角の存在感が際立っている。掴みどころがない。得体が知れない。正義なのか悪なのか釈然としない。謎めいた人物である。そんな人物を野村萬斎が嬉々として演じ切っている。八角を演じるとしたら、どこか浮世離れした、飄々とした雰囲気を持っている野村萬斎が最適役である。
ラストの八角の独白は、彼の人生経験から得られたものだろう。仕事人間として日本の産業構造の中で生きている者なら共感できる。理想と現実は決して一致することはない。しかし、理想を目指して不断の努力を続ければ、現実を理想に肉薄させることができる。
ものづくりの原点は、正直であること、真摯であることだと私は思う。簡単なようだが、閉鎖的な日本の産業構造の中で、それを貫くことは、決して容易ではないことを本作は強く我々に問題提起している。
みかずきさん
コメントありがとうございます。
ご質問の件
頂いた共感ポイントから
その方のMyページには
コンタクトできないですよね。
私も 疑問に思っていたことでした。
なので、みかずきさんのように
作品レビュー覧から探していますが
辿り着けないことがあります。
全部のレビューをチェックする時間はないので
もう、仕方がないものと 諦めています。
コメント頂けると こちらからも
ご挨拶に行けますものね。
改善提案をしましょうか(笑)
何か、理由があるのかも知れませんね。
3月末までに、全部移せるといいのですが
無理そうで(=_=)
向こうはダウンロードされたのですか?
私は、PCの不具合あるので
無理なんです。かと言って
拙いレビュー 印刷するのもちょっとで
できるところまでにしようと思います。
長文ですみません(^^ゞ