「悲しすぎてつらい…」フォルトゥナの瞳 SAMURAI JAPANさんの映画レビュー(感想・評価)
悲しすぎてつらい…
(原作未読、ネタバレなしのレビューです)
自分を救うために愛する人が身の投げ出す。
愛する人のために自分が身を投げだす。
一緒に生きたいと互いに望んでいるのに絶対に一緒にはなれない。
こんないつらいストーリーは小松菜奈さん、福士蒼汰さん主演「僕は明日昨日のきみとデートする」以来だです。つらいものを好まない自分は正直見たのを後悔しました。この切なさ堪え切れられないからです。
映画序盤 誰でもわかるようなストーリーで1時間が過ぎました。「期待はずれかな?」と思いましたがここからが本番でした。桐生葵演じる有村架純さんが流す涙、途中悲しそうな顔をしていた理由が分かったときは涙が溢れました。互いに愛するがゆえにおきた悲しい最後でした。映画としての完成度はとても高く、こういうつらい悲しい系統の映画が好きな人にはおすすめだと思います。逆に自分のような根っからのハッピーエンド好きにはおすすめしません。
主演「木山慎一郎」演じる神木隆之介さん、「桐生葵」演じる有村架純さん。この二人の演技は最高でした。涙があふれるシーンもとてもリアルで、木山さんが葵さんのために全力疾走するシーンはとても心に響きました。この二人の最高の演技が映画への没入感を増してくれました。
そして何より「宇津井和幸(GARAGEの常連)」演じるDAIGOさんの演技のうまさです。母方の祖父は元衆議院議員で、第74代内閣総理大臣の竹下登。父方の祖父は実業家の内藤用一郎。父は竹下登の秘書を務め、後にKBS京都の常務社長室長に就いた内藤武宣。姉は漫画家の影木栄貴。妻は女優の北川景子。ロックバンドのボーカルで人の良さに加えた優しさで視聴者のみならず現場スタッフにも好かれるDAIGOさんがまさかのクズ役。正直に合わないと思いましたが眉間にしわを寄せた顔は素晴らしかったです。こっちまで腹立つほどの演技で「さすが」と感心させられました。
自分の系統の人以外にはとてもおすすめです。愛する人がいる方、普段の日常に味を感じない方は是非鑑賞してみてください。