劇場公開日 2020年2月29日

劇場版 SHIROBAKOのレビュー・感想・評価

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4.55年待った甲斐があった素晴らしい続編。しかし物足りなさも。

2019年11月23日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

TVシリーズの「SHIROBAKO」は今でも一番好きなアニメの一つであり、放映終了から続編をずっと待ち続けていたが、その甲斐があった素晴らしい続編だった。
新型コロナウイルスのせいで舞台挨拶回は中止、一般上映も初日なのに空席が目立つ結果となったが、5年も待った続編の興行を寂しく終わらせてたまるか。
宮森あおいが好きで好きでたまらない自分としては、動いて喋る宮森をまた見れたというだけで大満足なのだが、作中時間で4年経って制作デスクからラインプロデューサーになった宮森がぶつかるトラブルとは、生々しいお金の話や裁判沙汰になるところを面白いエンタメに昇華させて見せてくれたところは、さすが水島努監督である。

とはいえ、あの傑作の続編、かつ映画としてはやや物足りない点があった。
TVシリーズにファンが痺れたのは12話や22,23話のような人物の成長を描くドラマがあったからだが、今回の劇場版では4年の間に成長した後の姿を見せるという形になっていた。4年の間にとある大きなトラブルがあり、それを乗り越えることが今回の劇場版のメインストーリーになるのだが、元々驚くほど多い登場人物を2時間に全部詰め込んだせいか、作中ではあまり成長が描かれていなかったように思う。
特に新キャラクターの宮井楓はほとんど顔見せに終わっていて勿体ない。鑑賞前はただでさえキャラクター多いのに新キャラなんか出して宮森の出番削られたら嫌だなあって思っていたが、こんな中途半端に新キャラ出すなら宮森のパートナーとなるメーカーPは葛木Pで良かったのではないかと思ってしまった。

(おまけ)
気がついていない人が結構いるようですが、ぬいぐるみのミムジーとロロは宮森の妄想なので(実物は宮森の自宅にあります)、宮森と同じ声優さんがやっています。
つまり、ミュージカルになる挿入歌の「アニメーションをつくりましょう」の最初の方は宮森とミムジーとロロで歌っていますが、あれ「一人合唱」なんですよ。声優さんってすごいですねえ。

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