「ユニコーンがただただ良作だったんだと深く嚙み締めた」機動戦士ガンダムNT とるちさんの映画レビュー(感想・評価)
ユニコーンがただただ良作だったんだと深く嚙み締めた
最近ガンダムにハマり、1st~逆シャアまで履修、UCを観終わった辺りで宇宙世紀年表を参考に次に見る作品を探していたら、NTがUC直接の続編と知り、早速U-NEXTで視聴。
UCはUCで綺麗に完結していたので、ここから話をどう作るか期待していたが、やってることはラプラス事変の後始末と言っていいだろう。
調べたらUCの設定資料集の掲載された書下ろしが原作で、UC最終決戦とほぼ同時に行われていた戦いを後日談として再構築したようで。そりゃ後始末っぽくもなりますわな。
基本的には描写不足が目立ち、これは終盤になるにつれて改善されていく…というより、序盤で描写されなかった主人公たちの過去が終盤で一気にやってくるので、見終わった後はそれなりに納得できるのだが、序盤は心捕まえられることなく淡々と話が進んでいくように感じた。
基本寡黙な主人公や、メインの会話パートは過去編でやるのであまりこれといった印象も沸かない。なぜだろう、ほとんどキャラクターの名前を忘れてしまった。見終わってから1時間しか経ってない筈なのに…
モビルスーツ面でいえば主人公機がユニコーンのように赤いサイコフレームを身に纏った姿は鳥肌モノだが、あまり目立った活躍や戦果に乏しいのは残念。
結局乗り換えた3号機フェネクスに活躍を奪われ、最後の最後に出てきたバナージも相まって、全部ユニコーンが持っていった感は正直否めない。
UCのというのもあってどうしても比較してしまうが、あっちはOVA6作で濃く描かれているので、90分の本作の比べるのは少し酷であろう
しかし単品で見ても展開の早すぎるスピード、年代ごとコロコロ変わる場面、不足すぎる心理描写など、いざ振り返るとどうしても良作とは判断出来なかった。このレビューのタイトルをもって、オチとします。