劇場公開日 2018年11月17日

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「自分が幽霊になったような感覚」A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー Jaxさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5自分が幽霊になったような感覚

2023年2月17日
PCから投稿

役者の顔も白いシーツに覆われてほとんど見えないし、セリフも少ない。シュールな現代劇のようなあいわば「アート系」の映画である。が、不思議と退屈ではなかった。
永遠のようにも感じる時間の中、他社と接触できず、目の前の出来事を眺め続けることしかできない。
観客であるはずの自分が幽霊になったような感覚に襲われる。
未練を残して死んだ場所から家族が消え、家が消滅し、新しいビルが建てられ、時代すら変わっても、ゴーストたちは現世への未練から同じ場所をさまよい続けている。
彼らが消える瞬間は、日本でいうところの「成仏」に近いのかもしれない、そう思った。

Jax