「【”魂魄は時空を超えて、愛した人、一緒に過ごした場所を見守り続ける”】」A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”魂魄は時空を超えて、愛した人、一緒に過ごした場所を見守り続ける”】
ー”アンビエント・ホラー” 静謐な雰囲気が印象的な作品。-
美しい妻(ルーニー・マーラ)と男(ケイシー・アフレック)は仲良さそうに、一つのベッドに横たわって、会話をしている。突然起こる”異音”に驚く妻の心臓の鼓動が劇中静かに流れる。
ー”魂魄”は強い想いがある場所に、”時空を超えて留まる”と巷間では屡々囁かれる。-
ある日、男は自宅の前で交通事故で命を失う。男の”魂魄”は病院を抜け出し、家に戻る・・。
妻は、”家の柱にメモを挟み込み”家を出る・・。
男がいた家には、新しい家族が入居するが、男の”魂魄”はポルターガイスト現象を起こし、ミルクを零したり、皿を割ったりする・・。
ー隣家の”魂魄”との会話シーンも印象的である。”何でここにいるのか、もう分からない・・”-
時代は、アメリカ開拓時代に遡ったり、(で、そこの家族に起こった悲劇を見つめる男の”魂魄”)現代に戻り、男が生きていた時代も映し出す・・。あの”異音”の意味が分かる・・。
男の家は隣家と共に、ブルドーザーで壊され、隣家の”魂魄”は消滅する。
ー最早、執着するモノが分からなくなっていたから・・-
そして、男の”魂魄”は柱に挟まれた妻のメモを見つけ、開き、読み、”消滅”する・・。
<「A24」の製作するホラー作品の幅と奥深さに驚くとともに、今作が醸し出す不思議な余韻に浸れる作品。
アーティスティックな作品なので、(「A24」制作ですから・・)ストーリー性を求める方は事前チェックをした方が良いかと思います。
私は、今作の静謐な雰囲気が、ルーニー・マーラとケイシー・アフレックが身に纏う雰囲気とマッチングしていて、面白く観れました。>
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