「オカルトチックな映画だが…」A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー ジンジャー・ベイカーさんの映画レビュー(感想・評価)
オカルトチックな映画だが…
ちょっと前から気になっていた作品だったので鑑賞。今まで見たことないような映画でかなり驚いた。
事故で死亡した男が幽霊となって自分の妻を見守るというシンプルなストーリー。
演出も抑制が効いており、長尺のカットに音楽もほとんど使わず、セリフも少ない。キャラクターの動作から読み取る部分が多い。それらが成り立っていたのは緻密な脚本があったからであろう。少ないセリフから感じられる人間や幽霊の存在する意味、それは決してオカルトチックではなく普遍的なものである。
鑑賞後にジワジワと押し寄せてくるこの静かな感動は今まで映画から味わったことはなかったかもしれない。どこか文学的な気もする。ユーモアに溢れ不思議な映画ではあるが、その細やかな機微に心打たれる。
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