「儚く幻想的も。。。」A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー bloodtrailさんの映画レビュー(感想・評価)
儚く幻想的も。。。
手塚治虫の「火の鳥」の中に、似たように「時間を超えた存在」になった男の話があった。火の鳥の生き血を飲んで永遠の命を手に入れた男。が、これは所謂不老不死では無く、肉体は老いて朽ちて行き、最後には肉体は無に帰る。それでも精神だけは存在し続け、そこで起きることをただただ眺めているしかない、と言う話。
この映画のメッセージは、宇宙マニアのおじさんが酔っ払って演説する話の中にあります。人の一生、その生きる時間など何の意味もない。映画は「思いとココロこそが人が生きる意味である」と伝えようとしているんだと思うけど。。。
儚く幻想的な作りの映画ですが、欲を言うと、も少し美しさが欲しかったかなぁ。と、この手の話が好きで、読みまくってる人、見まくっている人からすると、かなり物足りない。センスは好きですが、この監督の次作に期待します。
【2018年総括】
[年度ベスト5:洋画]
1: 判決 二つの希望
2: ボヘミアン・ラプソディー
3: 30年後の同窓会
4: ラジオ・コバニ
5: ライ麦畑で出会ったら
[年度ベスト5:邦画]
1: 名前
2: 志乃ちゃんは自分の名前が言えない
3: 鈴木家の嘘
4: 万引き家族
5: ごっこ
[監督]
ジアド・ドゥエイリ(判決 二つの希望)
湯浅弘章(志乃ちゃん)
[脚本]
シドニー・シビリア 他二人(いつだってやめられる 7人の危ない教授たち)
川村元気(億男)
[撮影]
ラスムス・ハイゼ(バーバラと心の中の巨人)
今村圭佑(志乃ちゃん、ごっこ)
[男優]
ラミ・マレック(ボヘミアンラプソディー)
佐藤健(いぬやしき、億男、ハードコア)
[女優]
ミシェル・ウィリアムス(グレイテスト、ゲティ家の身代金、ワンダーストラック、ヴェノム)
木竜麻生(菊とギロチン、鈴木家の嘘)
[コンビニカップウィナーズ]
*コンビニでバイトでもしながら下積みからやり直して欲しい
唐田えりか
佐野玲於
[惜しかった映画]
(邦画) 「ねてもさめても」
主演女優の演技力は論外として。一つの人格に見えないってのは、もう致命的としか。
惜しかったのは「麦」の人格表現。生死感さえ希薄な、まるで向こうが透き通って見えるくらいの透明な存在。みたいなイメージなんですが、「あいつは危ない」と言う初期設定の女子が好きそうな安易な視点が×なのと、切れてスマホを投げ捨てるところが×。亮平を捨ててまでも「みんなの非難から守るための逃避行」に朝子が走る理由を、脚本が否定してるってのが惜しすぎる。このつながりの不整合なトコが、単なる腐女子の衝動的行動に見えてしまうのが惜しすぎる。
「同じ場所から違うものを見る」ラスト。「風景」を眺めて美しいと言った女。風景の一部の「川」をみて汚いと言った男。亮平と言う人間を見ている朝子と、朝子の一つの行動にとらわれてしまった亮平。と言う対比を象徴するラストとか、かなり行けてただけに、凄く残念でした。
(洋画) 「シェイプ・オブ・ウォーター」
イタスに至るところが、やっぱり納得できず。そこだけをどうにかして欲しかったんですが。どうにかしようと思うと、根底からいろんなものをやり直す必要はある。
[突っ込んじまった映画]
(邦画) カメラを止めるな!(3回)
(洋画) ザ・グレーテスト・ショーマン (9回)
2回見た邦画は他に無し。「名前」は行きたかったんですけど忙しすぎて行けなかった。TGSは気づいたら9回になってた。次点がボヘミアンの3回(今日時点)なのでぶっちぎりです。ゼンデイヤのピンクのカツラ姿が可愛かったのもあるが、ミリオン・ドリームスをはじめとして曲が好きすぎてね。やっぱりリピートしてしまうのは「音楽のある映画」になってしまいます。