「オヨヨ!」COLD WAR あの歌、2つの心 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
オヨヨ!
想像していたほどの衝撃作ではなかったかな。男女の愛、音楽愛、冷戦という監視社会の中であっても屈せず、くっついたり離れたりするけど永遠の愛をつかんだ・・・という物語。マズレク舞踏団結成前にピアニストのヴィクトルが田舎のあちこちを回って地元の音楽を録音する姿。最初は録音スタッフだと思っていたら、後の有名ピアニストになるだなんて。
最初のズーラはとても魅力的。清楚というよりビッチな雰囲気で、多分男なら誰でも惚れてまうがなタイプの女性。うん、歌手なんてほとんどが自信過剰気味だから気にならない。そして、上手いだけじゃなくて「心」があるんだよ、きっと。マズレク舞踏団の公演もことごとく成功するが、ソ連から来たカチマレク管理官によってスターリンを称える歌なんかも歌わされる合唱団。嫌気がさしてパリへと亡命するヴィクトルだったが、約束したズーラはついてこなかった・・・
パリではジャズバンドに参加したり、作曲・編曲で食っていたヴィクトル。ズーラも公演のためにやってきたりするが、二人とも恋人がいるのにやっちゃう。他の男ともやっちゃうズーラ・・・6回が強烈なほど。そんなことを繰り返してるうちに、ヴィクトルはスパイ容疑で逮捕されちまったのだ。
ポーランド民俗芸能、ロシア民謡、ジャズ、そして「ロック・アラウンド・ザ・クロック」と様々な国の違ったタイプの音楽が堪能できることと、モノクローム映像がずしりと重みを増していた。これも音楽映画の一つ。ただ、やっぱり二人の心は音楽だけではなかった。
冷戦の重苦しさは映像のみだった気もするし、逃亡したり逮捕されたりするシーンがないのは残念。カチマレクにしても、情報収集はするもののそれほどの悪ではなかった(スターリンが死んだからか?)。大国にはさまれたポーランド。いつの時代にも翻弄されてたんだな・・・
kossyさんへ
毎度です。今週末から、広島では4館がレイトショー無し・座席は市松模様で復活です!でも新作が無いので「午前十時の映画祭」状態w
首都圏の方には申し訳ないんですが、劇場鑑賞再開しようと思います。石川県も自粛解除ですよね?
この映画とは何の関係も無いんですがw
おはようございます。
第二次世界大戦中のポーランド映画って"哀しいトーン"が、強い気がしますが、歴史的にその様になるのでしょう。"夜明けの祈り"の衝撃はまだ覚えています。
では又。朝からすいません。