ブラック・クランズマンのレビュー・感想・評価
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レビュー評価高過ぎ。。。
政治色強すぎて、
なんかなぁ〜と
唯一フリップが普段気にしてなかったけど、、
の件だけは考えさせられる。
あとは、
もっともっとエンタテイメント出来るのに…
勿体無い
差別問題を扱う新たな傑作の誕生
私の最近の映画の評価基準として、
「子供に見せたい作品か否か?」がある。
もっと具体的に言えば、
社会的なテーマがあり、重苦しくすぎず、さらにエンタメ性とのバランスを忘れない作品、というのが高得点。
そういう意味で、本作は高得点。
人種差別、という普遍的テーマを扱いつつ、主人公の明るいキャラや、作品全体のコメディタッチもあり、楽しめる作品となっている。
さらに、黒人差別だけでなく、ユダヤ人差別も描き、白人至上主義者のクレイジーさも描く。
そして、昔話ではなく、現代にも続いていることも描く。
(ただ、トランプ大統領まで出したのはヤリ過ぎだと思う。「出演」させずとも、トランプ批判であることは明白だから。もちろん、10年後、20年後に本作を見るヒトがトランプとの関係性を見いだすことができるかは?だが)
人間への言い知れぬ怖さ
久しぶりに辛い映画を観た。暫く誰とも喋りたくない。だが人々が観るべき映画。
超白人主義の奥さんが、夢みるような顔で「やっと黒人を殺せる、夢が叶う」と
言ってた顔が暫くトラウマになるかも、、。
その顔が本当に純粋で悪気がなく、心底の夢に見えた。
差別という言い知れぬ何かが私の心に渦巻いた。人間って、思想って、、。
違う価値観の大人同士を説得するの大変やろうな。。
主役のスタンス、好きだぜ。あんたみたいな闘い方したいよ。。
そして歴史は続いていく…。。。
非っ常ょぉ~に
重厚で社会派な作品を描く印象の強い Spike Lee 監督。
そして思えば、
Spike Lee 監督作品を劇場で観るのは初めて (の筈) である。
そんな中今作は、主人公を演ずる John David Washington を始め出演陣が実に瑞々しく、物凄く pop で、hip で funk で、誤解を恐れずに云うならば観衆にとって
“敷居の低い作品” に仕上がっている。
とは云え、
コロラド・スプリングズ初の黒人警官 (←新人=主人公) が
ふと見つけた新聞の宣伝を見て (先ずは電話で) 白人になりすまし (!)、
白人至上主義の過激派団体 Ku Klux Klan (クー・クラックス・クラン: 略称 KKK) のに入団して (!!驚!!) 当時の KKK の潜入捜査に挑むって御話。しかも実話。
時は 1978年 ~ 1979年。
嗚呼、決してちっとも穏やかでは御座らん…っっ
とは云え Pt. 2、
例え唇が厚くとも髪が縮れていようとも
モミアゲが尖っていようが耳が大きかろうが裾が広がっていようが、
それ等でどんだけ同級生達に揶揄された所で勿の論で飽く迄もアタクシ個人だけの事。
モ チ ノ ロ ン デマ ッ タ ク キ ニ シ テ ヘ ン ケ ドwww
だが当時のアメリカで生活していた黒人の方々は残念ながらそうはいかない。
物心つく前っ!所かっっ!!、
産まれる前から、更に両親よりも前から
祖父母よりももっともっと前の頃から
我 が の 預 か り 知 ら ぬ 所 で 既 に 勝 手 に 決 め ら れ て い た 人 生 / 現 実 に 翻 弄 され 続 け る 日 々。
それでも屈する事なく反旗を翻そうとする者達、
今迄意識して来なかった出自に気付かされ新たな感情が芽生える者、
悲しくも起こってしまった先人達の負の遺産を心から悼む者達、
そして微塵の迷いもなく信じる道を突き進む者達 (狂気へ走る者達とも云う)、
全ての真っ直ぐな感情が交錯し、緊張感が臨界点目掛けてジリジリと熱を帯びていく──。
そして更に、Spike Lee 監督は本当にあった話をただただ語るだけにとどまる事を決して許さない。
現在またもや刷新されつつある “アメリカの常識” に激しく疑問を投げかける。
1970年代にアメリカで伝説のドラッグ・ディーラーだった男 George Jung の半生を描いた Ted Demme 監督の『ブロウ』を観た時にも思ったのだが、強烈な意志を持つ無音の静止画の衝撃はむちゃんこ凄まじい…っっ!!
下地
存外、社会派だった。
むしろ、監督がスパイク・リーなのだから社会派でない方がおかしい。
エンドロールを見て知った…。
ほぼ予告のみに惹かれ観にきた。もう少しコメディ色もあるのかと思っていたのだがシリアス路線だった。特にラストで現政権を引き合いに出すところなんか。
KKK団に潜入捜査する黒人警官。
かなりぶっ飛んだ設定なのだが、どおやら実話らしい。
実際、潜入しているのは白人警官なんだけど、これが案外上手くいく。疑問なのは、潜入捜査した結果、どおしたかったのかが分からないところ。KKK団による活動を未然に防ぎたかったのか、会長を拘束したかったのか、解散させたかったのか。
…まぁ、目的はどうあれ爆破テロを防ぎはしたみたいだ。これから芋づる式にKKK団を検挙して行きたかったのであろうが、上層部の意向により握り潰される。
辞職しようとした刑事が取った行動は、敵側に正体をバラす事。あまり爽快な感じはしない。
作品の至るところで見受けられるのは、白人の傲慢さと黒人の冷遇され方だ。
イジメのような口撃がちょいちょい描かれる。社会的には大した影響もないのだろうが、やられてる側は単純に腹が立つ。ぶちギレてぶん殴っても、非はないと思える。
そして、白人の狂気だ。
とある映画に熱狂し歓声を上げる様は何に洗脳されてるんだろうと恐ろしくなる。
その映画がKKK団が再加熱したキッカケだと黒人の口から語られる。
そんな事が起こるのか…?
だけども徴用工の話が再燃したのと同時期に、韓国では軍艦島で労働させられていた徴用工の映画が作られてもいる。
そら恐ろしい前例である。
映画の作り手は、そんな意向を汲み取ってくれた観客に対しどんな感情を持つのだろう?
社会を扇動できた事にほくそ笑むのか?
予想だにしない反響に悩むのか?
…どちらでもないだろう。
興行収入がアップした事をただ喜ぶだけだ。
世論を調査し作品を作る。それだけだ。
つまりはこの作品もそんな事だ。
世論に問うてる。
昔の事例を引っ張りだして。
それなりの危機感が大国に蔓延してるんだろう。デモ隊に車が突っ込んだのいつの時代の映像なのだろう?
アレはリアル?それとも映画の1シーン?
正気の沙汰ではない。
純血の白人が汚される?理解が出来ない。
トランプの発言が引用される。
KKK団の会長が、その見解を述べる。
歴史は繰り返されようとしてるのか?
そんなバカな…。
本国の事情はよく知らないが、色々惑わされてはいけないと切に思う。
あんな社会はおかしい。
罪は個人が負うべきであり、肌の色に問うべきではなかろうが?
当たり前の事だと思うのだけど、そこを捻じ曲げた時代があり、前例には事欠かない。
…下地はまだ結構盤石な感じであるみたいだ。
白でも黒でもユダヤ系でも
「ネズミ」をとるのが良い猫。
潜入捜査ものに外れなし…とはいえ、これはマニア好みの作品で、私のような素人には理解できないのでは? 眠たくなっちゃうのかな? という懸念を持ちつつ、寝不足の頭を抱えて劇場へ。
サービスデーでもあり、公開3週目の狭い劇場は満席。
字幕監修にオーサカ=モノレールの方が入ってました。
結論としては、思いのほかシリアス、でもユーモアも効いていて、潜入ものらしいスリルもばっちり、魅力的なキャラクターを描きながら、返す刀で社会情勢への鋭いメッセージを叩きつける…という離れ業が行われていました。
主人公は、どこか飄々として一見なに考えてるかわからない黒人警官と、自分のアイデンティティの置き所を決めかねているようなユダヤ人のノンポリ? コンビ。
白黒問わず威勢よくゲキを飛ばす「闘士」たちからすればただの半端者にしか見えないだろう2人。
が、そんな彼らだからこそ、黒人警官が白人至上主義団体に潜入するなどという前代未聞の捜査を可能にしたという(実話)。
とくにジョン・デビッド・ワシントン(デンゼル・ワシントンの息子)演じる初の黒人警官は、腹の内はともかく、電話口ではペラペラと同胞を貶める言葉を連発、仲間からもさすがに不審がられつつ、一発で差別主義者の白人から仲間認定されるありさま。
なんか不良マンガの作者は本物の不良…ではなくそれをクールに眺めていた人が多い、みたいな話に似てます。きっと本人たち以上に「らしさ」を客観的に捉えてるからなんだろうな。
その会話がいちいち気が利いて楽しいわけですが、あまりに見事になりすますもんだから後ろで聴いている同僚(白人オンリー)の方がギョッとしたり、笑いを堪えてたりするわけですが、あくまで本人はクール。
その態度は最終的にナイーブなスローガンや聞こえのいい言葉より仕事の成果や親しい人の安全といった「実」を選ぶクレバーさの現れだった、ということがわかる。
一方で実際の潜入担当のアダム・ドライバーはそこまでクールには徹しきれず、内心の苦悩も匂わせて、これはこれでセクシーで魅力的。
そんな2人のさり気ない会話からは、白だの黒だの言ったって、実際のアメリカ文化はすでに混じり合い混沌としていて、そこに明確な線なんか引けないでしょ? というメッセージも。
終始「クール」で軽いノリを貫いたドラマの最後には、ストレートなメッセージが飛び込んできて意表を突かれ、その熱さには思わず涙も出た。
それをやり過ぎ、粋じゃないという意見もあるようだけど、少なくとも私は「ただの映画だとお思いでしょう?」「遠い過去だとお思いでしょう?」という意地悪さの先にある本気の怒りを感じたし、好きだった。
実際のところトランプ政権になってから現実は映画以上に悪い冗談じみてるし、その前から白人による黒人への謂れなき暴力は健在だし…
なにひとつ過去じゃないし甘くない今の現実への怒りを反映してるんだと最後に強調する構成だと思う。
白かろうが黒かろうが、クソにはクソと、また英雄的行為には栄誉を。
それともあなたはまだ白黒いうの? と皮肉を込めたラストまで135分。
少し長めだけど、1秒も眠たくなることなく、できればずっと眺めていたくなるようなキャラクター、チームで、作り手の気合と気迫がめちゃくちゃ感じられました。
これを自分はプロデュースに回ってお師匠に委ねたジョーダン・ピール含めて関係者みなさんおつかれさまでした。
確かに仰天なドラマだが・・・・
久しぶりにスパイク・リーの映画観た。
「ドゥ・ザ・ライト・シング」の頃同様に尖った演出。
問題意識が強すぎてストーリーが持つ面白さを削ってるような気がする。
もっと柔軟性があってもいい気がする。クライマックスももっと盛った演出の方がエンターテイメントとして優秀だったと思うが、ちょっと食傷気味。
過激が売りな監督かも知れないが、歳もとった事だし、もう少し丸くなってもいいんじゃない?と思うけど・・・
知識不足。
私が差別に対して知識が少ないのでしょう。
もっと皮肉を笑えただろうし、
もっと差別表現に胸焼けがしたかな?って思う。
なかなかね、
島国の人間だと、差別に対して感覚が鈍いです。
本で読んだり、映像を見たりではなく、
実際にその場で感じなくてはならないのでしょう。
映画は、電話の使い方が良かった。
ガチャって音とか、受話器で話すスタイルとか、
なんかそういうのカッコいい映画だと嬉しくなる。
スパイク・リーおなじみの、
人物画を正面から撮って、
背景が後ろに流れていくカット。
あの演出、映画館で観るの初めてだったので嬉しかった。
そして、冷や水を掛けられて、劇場を後にする。
潜入捜査すごい!
実話がベースにあるため、いろいろなシーンが「これホントにあったらやべぇ汗」と苦笑いしながら観てました。
過激組織の中への潜入という、死と隣り合わせという緊張感と、潜入がバレそうになるたびに、即座に切り返す頭脳や機転を効かせた行動はスリル満点だった。
二人で一人を演じきるというバレたら終わりという賭けに出れるのも、またアメリカンな大胆さが文化背景にあるのかな。
途中流れてくるエレクトーン風の?サントラ(まったく詳しくないので、すいません)とかも演出がさらに光る上手な使い方だと思いました。
ただ最後にトランプの過激さイコール白人優位のKKKとして結びつける雰囲気のニュアンスはどうなのかなぁ?と思います。
トランプは別に人が嫌いだから壁を作ろうってやってるんじゃなくて、あまりにも国内の秩序を乱す麻薬とか持ち込んで来る人が多いから、そこは不法侵入だよって結構当たり前のことを言ってるようにも取れるので、ただの人種差別と同じにしてあげるのもどうかなと。
まぁ最後に、たくさんリアル動画が出て来て、観客が急に高校の歴史の授業に参加してるみたいに神妙になっちゃってて面白かった(笑)
まだ人気が続いてるので、ぜひ観に行ってくださいませ。
アカデミー退席もわかる気がする
人種差別のやりきれなさをユーモアを絡めて描いた力作。グリーンブックが温く思える。スパイク・リーがアカデミー賞で退席したというが、わからないでもない。明らかに自分が作った力作より劣る作品が賞を取るのだからやりきれなかっただろうな。問題提起の作品に対し後ろ向きのアカデミーに対し、うんざりだろうな。
最後の方が痛快
爆弾を仕掛けた結果と、潜入捜査のネタバラシをする辺りが痛快!
でもそこに至るまでが長かったなあ。
人種の問題って常に報道されてはいるけど、どうしても自分は第三者の立場で見てしまうので、イマイチ感情移入出来なかった。
エンタメを突き破る監督の怒り
スパイク・リー監督の話題作。
米アカデミー賞でもカンヌ映画祭でも一番は逃したけど
しっかりノミネートされたと言う話題作であり意欲作でもあります。
人種差別という重い題材を、潜入捜査もの、バディーもの
または詐欺師もの的な要素もあり、更にコメディーも盛り込んで、
エンターテインメントとして楽しめる作品に仕上がってます。
アメリカの人種差別の根深さと
今も尚続く悲惨な現実を突きつけて来る今作
人種差別を対岸の火事的に見ている日本人も、
これから外国人が身近に増えて行く社会の中で
自分は暗黒面に落ちずに生きていけるのか??
ただエンタメとしてだけでなく、
自分の胸に問いかける気持ちで観て欲しいですね。
で、月に8回程映画館に通う中途半端な映画好きとしては
コメディー要素も含まれているけど強烈な人種差別ギャグは
だんだんに笑えなくなって来る。
警察署の中でもロンに好意的な人と差別的な人とで
くっきり対応が分かれる。
だんだんに観ている自分の胸の中の高鳴りは
潜入捜査もののハラハラなのか〜差別表現によるドキドキなのか〜
途中、主人公ロンが思いを寄せる黒人女性との公園でのデートシーン。
柔らかなアフロヘアーの輪郭に背後からの夕日が薄く透けて
まるで、宗教画の後輪の様〜〜
ビューティフルブラックの象徴の様にも見える。
スカッとする落ちはちゃんとあってエンタメとして十分楽しめるけど
それを突き破るスパイク・リー監督の怒りが
最後の画面に叩きつけられている。
どうして何も変わらないのか!
監督の怒りは解るが、中途半端な映画好きとしては
「風と共に去りぬ」についても最後に書いておきたい。
映画の冒頭に映される「風と共に去りぬ」のワンシーン。
名前は知っていても見たことない人も今となっては多いと思う。
オールタイムベストに入れる人も多い名作映画だけれど
「黒人奴隷時代をノスタルジックに描き過ぎて、
そんなに酷い事して無かった」と言う様な誤解を与える
として使われています。
確かに舞台は黒人奴隷時代の南北戦争を背景に、
南部の女性が倒れても倒れても立ち上がる姿を描いた
映画ではあるけれど、
この映画の中で主人公が親の様に信頼する
黒人メイド役を演じたハティ・マクダニエルさんに、
アカデミー賞史上初めて、黒人俳優に
オスカーが贈られた映画でもあることも
合わせて覚えておいて欲しいです。
@もう一度観るなら?
「ネット配信などでじっくり観たいな〜」
実話ってあるけど本当かな。
流石スパイクリー。話はグイグイアップテンポで進むし、キャラもみんな味があって好き。
音楽も良し。たまりません。
だけどもラストにガーンとくらいます。
全ての人に、むけたメッセージが。
けしてフィクションじゃなくて、リアルであるとひしひしと伝わりました。今年見た映画で一番でした。
スパイクリー節健在
健在より復活か…
久々スパイクリーがゲットアウトの監督と組んで、KKKに黒人が潜入捜査…これだけで期待せずにはいられない。
…期待が大きすぎたか…登場人物はそれぞれいい味出しているが、それらが、あまり絡み合わないまま終わってしまった。
潜入もハラハラいきそうでいかない。
ブラックパワーとKKKを並行して描くが KKK側をいかにも悪者に描くのは 「国民の創生」や「ターザン」…等へのアンチなのか
ただ、その表現はもう古いように思った。勿論時代は逆戻りしていると示しているのかもだが、もうひとつ それを超えるものが欲しかった。
前に自分を白人と思っている盲目の黒人がKKKに…というネタを youtubeで見て そっちの方が自分には強烈だったのもあるが
それもあったりで色々期待し過ぎた
と言えど やはり、スパイクリーの映画である。彼しか撮れない whitewashなんかされないと毒づく アカデミーなんて本当にもらったら困るんでは?
だから これからも彼の映画はやはり見逃せない。
しかし、彼の映画は見終わるとやたら「fu#k」とか言いたくなってしまう
彼がグリーンブックなんてふざけんなって言うし 言わなきゃいけないよな。
ブラックコメディかと思いきや…
意外や意外、ラストで思いっきりかましてきました。
ネタバレは避けますが舐めてかかると痛い目に合います。
それくらいパンチのある映画でした。
もちろんエンタメとして面白いです。
キャストも好演していて、劇場でも笑い声が聞こえるシーンもちらほら。
でもこの映画はそれだけじゃ終わりません。
人種差別という人間が未だ克服できない問題を、シニカルに描いた本作。
白人至上主義者たちによる黒人差別を過去のものとして描くのではなく、現実に今も起きている問題として提起しているのは流石。
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