劇場公開日 2019年3月22日

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「すべての差別は繋がっている」ブラック・クランズマン hhelibeさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5すべての差別は繋がっている

2020年1月2日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

もっと軽やかで笑える社会派コメディだと思ってたら、ずっしり重い本気の社会派作品だった。
序盤での、黒人のリーダーの「子供の頃、有色の部族をやっつけるターザンを応援していた。今は違う。我々は強く美しい」って演説の時点で泣きそうになった。

すべての差別は繋がっている。
白人主義者たちは自分たちを「黒人やユダヤ人に権利を侵害される被害者」だと思っている。
SNS上でも似たような主張をたまに見かける。
終盤「映画はこうしてすっきりと終わるけど、現実はそうはいかないよな…」と思ってたら、監督は最後にそれを存分に見せつけてくれた。
口当たりのいいことを言って為政者となり、差別的な思想を撒き散らす者。
権力の傘の下で差別心を隠そうともしない者。
何人かの顔が浮かんでは消える。
すべての差別は繋がっている。

2時間20分立ち見だったけど、最後の最後で観れてよかった。
早稲田松竹さん今回もありがとう…!!

hhelibe