「公民権運動後も実は続いていたKKKを理解する。」ブラック・クランズマン Takanoriさんの映画レビュー(感想・評価)
公民権運動後も実は続いていたKKKを理解する。
「クー・クラックス・クラン」という政治的危険思想集団存在の不気味さ、怖さ、そしてある意味時代からの置いてけぼり感、などを1970年代後半という時代からアプローチした秀作と観ました。
この作品の根底に流れているのは「黒人排斥主義」は1970年代後半には時代遅れであるのに、その思想に固執して白人至上主義を謳歌し満足している、そうした白人アメリカ至上主義人が公民権運動後も「いた」という事実に基づいて作られている、こういう事と理解しました。
昨今の「グリーンブック」や「グリーンマイル」、「ドライビング・ミス・ディジー」などに描かれてきた「白人と黒人の人種を超えた理想的な触れ合い方」などをスパイク・リーはここで敢えて求めていません。
しかし2人の主人公は紛れもなく異人種であります。しかし、異人種であることを感じさせない、職務( 責務 )を通じた絶対的な信頼関係がKKKを暴き抜く。
差別された事の無い方々には分かり合えないのかもしれません。ただ、私はこのアプローチで創り上げた監督は素晴らしいなあと思っています。
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