「思わず吐きそうになる、一刻も早く逃げ出したくなる。」バーニング 劇場版 アッサミーさんの映画レビュー(感想・評価)
思わず吐きそうになる、一刻も早く逃げ出したくなる。
原作はもちろん読んでいたけど、それにも増して、気色悪い映画だった。途中までは長くてまどろっこしく、早く終われば良いのにと思い、途中からは連続殺人の暗示と実際の殺人。普段は見るエンドロールも見ず、映画館から一刻も早く出たかった。自分が刺し殺した様に、手に血糊の跡が生々しく感じれた。私はタクシーに飛び乗り、駅に向かう道中、運転手さんと何気ない会話をした。誰かと話さないと心が落ち着かない。話す事で心の平静を取り戻して行けた感覚。ベンにとっては親切心から行っていたであろうペースを保った行為は見てるものには思わず吐きそうになる、それは確定した訳ではない犯罪性の危うさも加わり、見てるものに私の様な衝動性を催させる。
ベンの行為も、ジョンスの殺人も、シンヘミの失踪も、社会全体にとっては動的平衡を保つものなんだろうが、一人一人の個人の側から見ると理不尽としか言えない、それを示唆する様な映画でした。
コメントする