「【”ブルドッグ”を甘やかしすぎてしまい、”飼い慣らす事”が出来なかった、愛すべき犬好きの男の哀話。】」ドッグマン NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”ブルドッグ”を甘やかしすぎてしまい、”飼い慣らす事”が出来なかった、愛すべき犬好きの男の哀話。】
ー マルチェロは、何であんなに”乱暴者で町の嫌われ者”のシモーネの言いなりだったのだろうか?ー
・盗みを手伝わされたり、クスリを無理やり調達させられたり・・。けれども徐々に、”マルチェロはシモーネの事が好きなんだ。愛する犬と同様に・・。”
と思うようになった。
何故なら、マルチェロはシモーネの無茶な要求に”困った顔で”答えながら、時折とても嬉しそうに笑うから・・。
・フランチェスコの遊戯店のゲーム機を、シモーネが壊した時もマルチェロは、おろおろしながら・・”うちの犬が、すいません・・”と謝っている、人の良いおじさんに見えたし・・。(私だけか?)
・”飼い主の責任”として、シモーネの罪を被って、一年も刑務所に入るし・・。(愛娘アリーダとの約束を果たすための報酬期待もあるけれど・・)
ー 日本の法律でも飼い犬が人を噛んだ場合は、飼い主に瑕疵が認められた場合、過失傷害罪に問われたケースがあったよなあ・・。ー
・そして、”飼い犬”が言う事を聞かなかった場合は、”飼い主の責任”として、キチンと”叱らなければならない・・”
・愛娘アリーダと海外の海に行くために、盗みの手助けをした報酬”1万ユーロ”をシモーネが払わない、と分かり、マルチェロはまずは軽く”お仕置き”として、バイクを傷つける。
・が、”飼い犬に手を噛まれ”、身近な海にアリーダと行った時のマルチェロの遣る瀬無い表情・・。
・そして、マルチェロは決意するのだ。
”もっと、厳しいお仕置きを!”
”飼い犬の粗相”のために、失くしてしまった大切なサッカー友達を取り戻すのだ・・。
・マルチェロが”飼い犬に厳しいお仕置きをした後”に観る幻のサッカー仲間達の姿。
そして、その仲間たちはもういない・・という現実に気付いた時のマルチェロの表情が何とも言えない。
<狂暴な犬を飼う時には、”首輪”をつけて、きちんとした躾が大切。でないと、”ツケ”は自分に帰って来る・・。
ー あくまで、”犬が苦手”な人間が感じた感想である。ー
今作は実に”多様な見方”が出来る作品でもある。>
■マルチェロを演じた、”マルチェロ・フォンテ”
この俳優さん、表情と醸し出す雰囲気が良い。
なかなか、あそこまで親しみを持てる”小物感”を出せる俳優はいないだろう・・。