「犬は小道具」ドッグマン Imperatorさんの映画レビュー(感想・評価)
犬は小道具
陰惨なだけの、驚くほど単純なストーリー。
登場人物もきわめて限定されており、短編小説の映画化といった印象だ。
社会の現実に触れているとはいえ、それが主題なら、もっと別のアプローチがあったはず。
陰惨さを楽しみたい観客のための作品と感じられ、自分には合わなかった。
主人公の行動に理解不能なところがあるが、その不可解で人格分裂気味のキャラが、自分にとってはこの映画の唯一の見所だった。けっこうワルであり、決して善良で気が弱い、同情すべき男ではないところが面白い。
風采の上がらない男を演じる演技も素晴らしい。
だが、まさか犬とは、たいして関係のない話だとは思わなかったので、終映後はあ然とした。
犬は、客寄せパンダだったのか・・・。
コメントする