「夢のような映像詩」凱里ブルース バラージさんの映画レビュー(感想・評価)
夢のような映像詩
中国映画の新鋭、『ロングデイズ・ジャーニー この夜の涯てへ』のビー・ガン監督のデビュー作。ストーリーはわりとどうでもよく、『ロング~』と同じくあまり論理性を考えず映像詩に身を委ねるような映画だ。えらく淡々とした作風の映画だが、退屈はせずに最後まで観通せた。そのあたりは初期のホウ・シャオシェンと似てる。肝はやはり後半、村に入ったあたりからのワンショット長回しシークエンスで、そこも『ロング~』といっしょ。カメラが追いかける人物が次々に変わっていくのがユニークだった。ただ面白いことは面白いんだけど、ずっとこの作風でやっていくのかな? 早晩行き詰まりそうな気がしなくもないのだが。
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