翔んで埼玉のレビュー・感想・評価
全88件中、81~88件目を表示
まさかGACKT様の主演が成立するなんて。
埼玉県をディスり(蔑み)まくる映画である。
何をか言わんや。いわゆる"ださいたま"は、関東に住んでいる人間には常識である。いまさらこれで怒る、埼玉県人はいない。そもそも東京そのものが田舎者の集合体なので、エセ東京人もあらためて苦笑するくらい。
原作は、1978年から現在まで100巻を数える長寿ギャグ漫画「パタリロ!」の作者・魔夜峰央による漫画である。しかし作品は1982~83年のたったの3回、「花とゆめ」(白泉社)の別冊に掲載されたのみ。作者が当時の埼玉県に住んでいた間だけ、自虐的に描いた限定的な作品である。
昭和作品なので、原作では平仮名の"さいたま"になっていない。劇中の"X JAPAN"(千葉県)は存在すらしていないなど、映画化にあたっては、ネタをだいぶアップデートさせている。
日本テレビ「月曜から夜ふかし」で紹介された、"さいたま貧乳問題"(=埼玉県人は日本一バストが小さく、けれど日本一巨乳が好き)など、これまた知られたネタをこれでもかと投入している。
オープニングで"武蔵野国(むさしのくに)"の起源が出てくる。もともと埼玉県と東京都、横浜市、川崎市は、"武蔵野国"として一緒だった。そこから埼玉が切り離された悲劇的な史実として紹介される。むしろ埼玉県は、千葉、茨城より格上だという理由付けで使われることもある。
この映画は、ある意味で1都6県の関係性を知る、広義の「東京入門」である。"へぇー"と思えるとしたら、"さいたま県より田舎者"(笑)。または日本在住の外国人にもウケるかもしれない。劇中で、ディスりもされない"栃木県"のほうが、同じ"海ナシ県"として哀しい。
監督は「テルマエ・ロマエ」シリーズの武内英樹。テルマエでは、顔の濃い(彫りの深い顔の)俳優を"ローマ人"として揃えたが、今回はキャラの強い俳優を揃えてぶつけてきた。
二階堂ふみとGACKTのW主演というキャスティングが成功している。GACKT様のキャラが主演でハマる映画なんて、あるとは思わなかった。前人未到の連勝記録を続ける「芸能人格付けチェック」の要素もある。
役柄の幅広い経験値を持つ、二階堂ふみにとっても、男性役、ボーイズラブは、ひとつの新しいキャリアとなる。TVバラエティ番組への出演もキャラクター構築に影響しているのだろうか。見事に吹っ切った演技を見せる。
さて、"他人より上位に立ちたい"という、人間の競争原理はヒエラルキー(階級制)を無意識に作り出す。
多くの終末ディストピア映画で、絶望的な格差社会は描かれてきたが、本作はそんなシリアスなものではない。かといってテルマエのような知的な笑いがあるわけでもない。バカバカしい時間を無駄だと思わない包容力が必要な作品。
何かをディスるよりも、横並びが好きな日本人のコンプレックスをあおることが、笑いの源となっている。
東京の映画館で笑いが起きるのは、埼玉県よりも同じ都内での地域格差ネタだったりする。西葛西はカレー臭いとか・・・(インド人いじり)。
転校生の麻実 麗(GACKT)は、アメリカ帰りで容姿端麗なというだけで、"埼玉県所沢市出身"を隠して、"東京人"として振る舞う。これも日本人の海外コンプレックスの一端である。
エンドロールで流れる、はなわのオリジナル曲「埼玉県のうた」がいちばん面白い。ヒット曲「佐賀県」で知られるが、実は出生地は埼玉県春日部市という事実。
(2019/2/22/ユナイテッドシネマ豊洲/シネスコ)
素晴らしかったww
原作は未読、神奈川県出身、千葉県在住の私は、埼玉ディスりの何か面白そうな作品、くらいに思って観に行ったのだが、最終的に一番卑劣でディスられてるのが神奈川県だったので何とも言えない気分になりました笑
いやー、しっかし面白いわ。
その辺の草でも食ってろとか、あのまま進むとしたら笑えるディスりを超えて無根拠差別の不快さも感じるのではと懸念したが、そんなのは直ぐに終わり、物語が案外スケールの大きな話に発展していくのにまずは驚いた。
有名人自慢をしてるときの小倉優子と小島よしおの扱いとか、混んでる劇場でなかったら、もっとバンバン手でも叩いて大笑いしたかったわ。
ちなみに千葉は、駅前のターミナルにまで落花生のオブジェ付きのガードレールみたいのがあるくらい、マジで落花生で出来てる。
千葉県の劇場で観たので、千葉がディスられたり、ジャガーさんの件なんかはもう劇場が一体感に包まれる感じで最高でした。
エンディングのはなわの曲も、流石は出身県をあれだけあっちの方に有名にしただけあって、面白く出来てました。あの曲では個人的に「松雪泰子も佐賀、公表してない」の部分が最高でしたが、今回はラスト春日部。
よくそんなエピソード持ってるよ!
絶対DVDで自宅で夫(生粋の千葉県民)も巻き込んで再鑑賞するわ。
クソ面白かった。
さいたまって話すだけで口がさいたまになる。
さいたま、千葉のものは通行手形が必要。
協力してその制度をなくすためにGACKTが立ち上がる。
都知事の息子であるのは二階堂ふみ。
千葉を率いるのは伊勢谷友介。
春日部には海水を引こうと親子三代でトンネルを掘り続けたやつがいる。
BL要素満載!?
主演が二階堂ふみちゃんですが、男子高校生役って事で…
大阪人ですが、縁あって茨城県で生活してる身として勉強になりました(笑)。
サイタマライアには爆笑しました!(笑)
いきなりミーちゃん!
麻美麗くん、君が一番埼玉をディスってるじゃないかっw
原作が未完のままだったのでどうなるのか心配でしたが、とても楽しめました。自分が九州住みなもので関東ネタがちょっと分かりづらいところがあったかなw一回みただけではわからないような小ネタが多そうなので機会があったらまた観たいと思います。
ところで物語中盤、群馬でプテラノドンが飛んでいましたがあれも代々の東京都知事による偽装なのか?
都会指数?!
観て笑ってください。
都会指数、埼玉解放軍、隠れ埼玉人、こばと印の草加煎餅の踏み絵、埼玉人ホイホイ参号機、…。
関東の周縁としての埼玉や千葉。自分の住んでいる東北だって、日本の周縁。どこか似たような劣等感コンプレックスがあるようで、ほろ苦い気持ちにもなる。
余談であるが、『テルマエ・ロマエ』で、平たい顔族で出演していた、いか八朗氏の声が聞こえたような気がしたのだが…(姿は確認できず)。監督が同じ武内英樹氏なので可能性はありそう。そんなことがあったからか、ラストのシーンの麻美麗(GACKT)と壇ノ浦百実(二階堂ふみ)が、ルシウス(阿部寛)と山越真実(上戸彩)にダブって見えてきた。
郷土愛とは
ほぼ埼玉と千葉のW主演だったが、「翔んで千葉」だったなら成立しないところがミソ。
茨城薄味、群馬濃口、栃木空気。栃木は協力拒否でもしたのか?
鑑賞の余韻は全てはなわのエンドソングに吹き飛ばされる。
漫画の実写化でここまでやれば文句を言うのは無粋なレベルの完成度。個人的には伊勢谷さんと真珠さんがツボった。
以上、戸籍東京、育ち千葉、神奈川在住の感想。
全88件中、81~88件目を表示