「埼玉や関東の人はいいとして、他の地域の人はどうすんの?と心配になるくらいに振り切っている映画だった。」翔んで埼玉 Push6700さんの映画レビュー(感想・評価)
埼玉や関東の人はいいとして、他の地域の人はどうすんの?と心配になるくらいに振り切っている映画だった。
『サイタマノラッパー』が埼玉でやっていなかったりして、地元愛がない埼玉なのに 地元のシネコンがお客さんでいっぱいで驚いた。
今まで見た中で体感で一番入っていたのは『三丁目の夕日』で、その次が『アバター』、その次が『ルーキーズ』だけど、『ルーキーズ』並には入っていた。
席の番号の見方がわからない人もたくさんいて、普段映画館に来ないような人も来ていた。
昔はあまりなかったけど、最近は地元愛的なものもあるのかもしれない。
内容的には荒唐無稽なバカ映画みたいに見えるけど、埼玉に関する知識がないとわからない不親切な映画。
これは埼玉県人にしかわからないかもしれないという小ネタがいっぱいで、関東の人でもよくわからないかもしれない。
北関東とか千葉の人はわかるかもしれないけど、東京とか神奈川の人はほぼ埼玉に興味ないからわからないだろうし、他の地域の人はたぶんそれ以上だと思う。
人種差別や移民問題などの国際問題を皮肉ったパロディー映画として見るしかないのかもしれない。
わからない人のためにザックリ説明すると、関東ってアメリカ大陸の南北を逆にしたようなイメージ。
アメリカが東京で、カナダは神奈川、メキシコが埼玉、国境に壁を作って入れなくしてしまえという感じ。
千葉はよくわからないけど、東京ディズニーランドやシーがあるあたりがカリフォルニアで、残りはアラスカかな?
北関東の3県は南米。
茨城はチリ、栃木はアルゼンチン、群馬はブラジルっぽい。実際ブラジル人が多いし、サファリパークもある。
わかる人に個人的に印象に残った部分を書くと、一番印象的だったのは千葉と埼玉が流山橋で戦うところ。
戦いそのものではなくて流山橋。
まともに大軍勢がぶつかるなら流山橋かな?と思った。
千葉と埼玉分ける江戸川を渡る橋ってあまりない。
南の方いくと東京になってしまうし、北の野田の方にも橋あるけど、野田は茨城と埼玉に挟まれた中州みたいなところ(チーバくんの鼻のところ)だから逃げられなくなる可能性がある。
千葉と埼玉が戦うのは流山で、戦国時代だったら流山は川中島的な所なんだと思って妙に納得した。
あと埼玉解放戦線の集会の様子。
GACKTさんが必死で立ち上がろうと言っているのに埼玉愛がないから立ち上がらない。
そのくせ浦和と大宮で争ってケンカしてる。
浦和と大宮の間の与野はどっちつかずで、無視されるところが面白かった。
この3つの地域は現在では全部さいたま市で対外上は同じなんだけど、今でもいろいろなところで争っていてどうしようもない感じ。
与野の人はどっちも行くけど、浦和の人は大宮行かないし、大宮の人は浦和行かない。
こういうのは他のところにもあって、こういうのは埼玉県人の変なところ。
映画とは関係ないけど、浦和と大宮でどちらが埼玉の中心か問題は、個人的には大宮だと思う。
浦和の人には悪いけど、少なくとも浦和ではないと思う。
大宮を基準として南西部に住んでいる人は東京の池袋が中心だと思っているだろうし、北東部の人は大宮だと思っているはず。
北東部の人は池袋めったに行かないし、遊びに行く時は大宮に行く。(現在では地元のショッピングモールかな?)
池袋は埼玉ではないから、埼玉の中心は大宮ということになるけど、ネタ的には池袋の方が面白いので、いつも池袋は埼玉の庭ということになっている。
その他いろいろ原作以上にいろいろな埼玉ネタを入れていて、埼玉や関東の人はいいとして、他の地域の人はどうすんの?と心配になるくらいに振り切っている映画だった。