「くだらねー。でも、あっという間の2時間でした。」翔んで埼玉 O†Rさんの映画レビュー(感想・評価)
くだらねー。でも、あっという間の2時間でした。
監督の方針どおりに、茶番を真面目な演技でやり通したところがやはりプロなのですね。
笑いは劇場内で済ませて頂きたいところですが、後から来る笑いもあり周りから冷やかな視線を向けられますので、公共交通機関以外でご来館されることをお勧めします。
開始早々、魔法の数字“79.5”より、腹筋が崩壊します。
さすがです。
私の地元は埼玉ではなく群馬(と言っても、埼玉、茨城、栃木に囲まれて、ちょっと走れば千葉と言った多国籍感ある田舎町)なのですが、隣県の民が観ても、ツッコミどころ満載でした。
まず、埼玉解放戦線大宮支部の幟がオレンジではない(浦和支部はしっかり赤!)とか。
また、東京より脱出するのに、劇中にちらっと登場した飛行船で桶川飛行場に逃げないのかとか。
千葉解放戦線木更津支部がいるにも関わらず、“氣志團”が登場しないのか(氣志團を登場させると千葉の勢いが増して、その後に影響が出るためか⁉︎)とか。
外食では、安楽亭ばかりもてはやして“るーぱん”が出てこないんだとか。
なんで、都庁襲撃に“無敵”または、地下足袋(行田製)を履いていかないのかとか。
赤城の埋蔵金の在り処が群馬じゃないだろ!(大谷(栃木)だろ、そこは)とか。
キリがないほど挙げられますが、改めて関心が戻る感覚が埼玉を思い出させる結果となりました。
埼玉県民ならば、尚更そう感じているのではないかと思われます。
次に、出来れば突っ込んでやって欲しかったこと(願望)として。
埋蔵金管理の方々が終業のチャイムと共に、「あー、家帰って上毛かるたでもやんべえ。」とか言っちゃったり、実際に焼きまんじゅうを頬張りながら上毛かるたをやって貰いたかったり(一応、群馬解放戦線なもので)、
物語の最後で、“モーニングスクエア”ならぬ、イブニングスクエア(仮)と称して上田知事に語ってもらったり、
劇中、度々山田うどんが登場しますが、ついでにバカボン鬼塚(かかし)を登場させ、『おにたまシール、ドーン!』とか言わせて見せて欲しかったです。
最後に、地下宮殿とも言われる外郭放水路調圧水槽は圧巻でした。普段は目につかない場所ですが、埼玉にも誇れるものがあるじゃないですか!意図しているかは不明ですが、最後に見せつけられたなと感じました。
以上、長くなりましたが、埼玉を知らない方でも楽しめ、埼玉を含め近隣の知識をお持ちの方は更にツッコミどころ満載で楽しめる良い茶番です。