「人が権利を勝ち取る礎になったふんわり重厚風味」ピータールー マンチェスターの悲劇 オカマ声ちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
人が権利を勝ち取る礎になったふんわり重厚風味
大河ドラマもだけど歴史物はネタバレが前提。
ただの資料に、どう肉付けするかが史実を元にした物語の面白さだと思うのね。
だから今作も「マンチェスターの事件?ほほう」と観る前に調べたので、このポスターの場面に行くまでの物語なんだろうな……と予想して鑑賞。
ダルい……。
一言で「ダルい」しか感想が出ない。
何者でも無い市井の方々が泡唾飛ばして権利を主張するのはいいよ。
それを良く思わない王族様やお貴族議員様方々が人を人とも思わず、見下して貶すのもいいよ。
いいけど誰目線で観るにも全部が掘り下げが浅く、登場人物に移入する前に場面が変わって入り込めない。
この寸止めがずーっと続いて、途中から「全員ちょっと落ち着け」とゲンナリしてきた。
そして、クライマックス。
議員は酒飲みながら「あーだ、こーだ」と薄ら派閥闘争。
本当にうすーくね。
ここでも怒りが湧く前に画面が変わってずっこける。
そして悲惨なシーンとはいえ、やーっと盛り上がりのシーン。
あのー……兵隊さんは隊長の言葉聞いてた?
「蹴散らせ」って言ってるのに逃げられないように追い込んでどうする?
監督の映画の作り方を読んだら『あらかじめ決まった台本を用意せず、現場で俳優達と即興セリフを作る独自のスタイルで知られる』とあったけど、それは『行き当たりばったり』と言うのでは?
私がこういう人間ドラマ系苦手なのもあるけど、これは、それ以前に問題ある気がしてならない映画でした。
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