ジュディ 虹の彼方にのレビュー・感想・評価
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歌、歌唱力で感動させられた
檜舞台で輝くスターを、私生活や舞台外の出来事をうまく絡ませて、あくまで舞台上でのパフォーマンスに重きをおいて描いているところが良かった。
そう思えたのも、レネー・ゼルウィガーのすばらしいパフォーマンスがあってこそ。過剰なまでの演技っぷりが、ステージ上では実に見事な存在感。舞台で歌うたびに、自然と涙が流れてしまった。
ありがちなショービズ界の残酷な部分を描きつつも、スターが輝き続けて、幸せに生き抜いた様を描いていたような印象で、いい意味で予想を裏切られて、いい映画だったなぁと─。
期待以上!
ブリジットジョーンズの日記をこよなく愛する者として、最近は整形をいじられたり、劣化画像が出回ったり、レネーがすっかり大人になっちゃったのを寂しく思ってました。役作りでかなり増量したのは何年前?
今回のジュディ役にあたり、年中チキンスープでダイエットさせられ、薬漬けにされて一日中働いてきた、華奢でヨタヨタしたカンジをしっかり表現していた女優魂。
いや、どのハリウッド女優も増量・減量くらいチャチャっとこなすでしょうが、レネーはちょっとおちょぼ口で悪態つく気の強いスター役、見事にハマってました。
ボラブ、ロケットマンなど、最近はスターの半生を描いた映画は割と感情移入できましたが、生まれる前のスターはそこまで刺さるかなと思ってました。
…甘かったwww
途中、何度も涙が出ました。うまくいかない結婚生活、子どもたちとの別れ、観客への悪態、ファンの家で美味しそうじゃないオムレツをご馳走になるところ…もちろん、ロンドン最後のショーが素晴らしかった。
子役は成功しないとよく言われるけど、ここまでの才能、歌唱力、スター性があってわがままでない方が難しいだろう。色んな誘惑から自分を守るために、プライドを保つために、必死で戦ってきたに違いない。
ロザリン役の女優さんも、上品なイラつき方が素敵だった。散々振り回されてるのに、結局ジュディはロザリンの手の平で転がされてたような気がするw。
過去に起きた悲しい出来事
ハリウッド黄金期にニュージカルスターとして活躍したジュディ・ガーランドが亡くなる半年前に行ったロンドン公演時を伝記的にドラマ化した映画。
レネー・ゼルヴィガーがGGとオスカーを取りながら、あまり乗り気がしなかったのは、多少なりともジュディ・ガーランドに起きたことと、早死にをしたことを知っていたからだ。オズの魔法使いも知った後に見てしまって、楽しいのに悲しくなったので、本作も多分そうなるだろうな、と思いなかなか行く気が起きなかったが、サービス料金の日で時間もよかったので見てきた。
簡潔にいうと素晴らしかった。賞をとるとはこういうことだな、という感じでレネー・ゼルヴィガーが私もフテッジしか見たことないジュディ・ガーランドらしい喋りと歌を歌っていた。彼女をスターダムに押し上げた歌は薬漬けでほぼねれない日々を過ごしていても健在で、喉がカラカラでも素晴らしい。
でも同時に悲しい。彼女をスターにしたスターシステムも悲しいし、そのことが彼女に重くのしかかっているのが悲しい。まだエンターテイナーとして活躍できる歳なのに、それらのことで彼女が折られるのを見るのが悲しかった。
胸が苦しくなる
この人生
ホントに知らなかった、あの歌を歌っていた人の、この人生を。
だから、始めは生き方や、子供のことについて、全く共感出来なくて。
子供と暮らしたいなら、生活を安定させなくてはダメで、ホームレス状態で負債を抱えて、子供と暮らしたい、はないだろうって。
子供たちを本当に愛してるなら、そういう環境を自分が今作れないなら、元夫に託すのが、結果的には子供のためになると思えないかなって。
でも、観ていくうちに、そんなこと、彼女は、よく分かってるんだろうと。
まともな子供時代のなかった彼女自身こそ、誰よりそれを望んでいたはずで、でも、それを提供出来ないことへの苛立ち。
今なら確実に麻薬扱いで常習性のあるNGな薬を、子供の頃から服用し続けていた彼女。
心身ともに壊されてきたように思えた。
業界から離れたいと思ったとしても、それしかしてこなかった彼女にそれはとても難しくて。
プロ意識が足りないとすら思える仕事の仕方も、もうそのすべてが、彼女の混沌とした心身と、葛藤のさなかにあるようにしか見えてこない。
ラストは、とても胸を打たれるシーンで、思わず目頭が熱くなった。
その時、脳裏に浮かんだのは、私たちはジュディを「消費」し続けただけなのではないだろうかという考え。
歌を聴きたくて、その歌を絶賛し、でも、壊れかけた彼女の人生が表面に出て来ると批判する。
ステージでの瞬間瞬間の客席との化学反応は胸を打つし、彼女もそれに支えられてステージに立ち続けたのだろうけれど、それだけを与えて、あとはただひたすら消費しただけ。
そんな考えが頭をよぎった。
ロンドンのステージから、僅か半年後に彼女は他界する。
睡眠薬の過剰摂取によるもので、自殺なのかも分からないそうだ。
子供の頃から眠れなかった彼女
何度も自殺未遂を繰り返した彼女
その真実は彼女にしかわからない
もうどうでもよくなってしまったのかもしれないし、眠れるならなんでもよかったのかもしれない
でも、でも、もし、もしも、ただ、本当に、ただただ眠りたかっただけだったとしたら
あまりにも切ない
ジュディ・ガーランドについて知っていることはほぼ0。なので映画に入...
ジュディ・ガーランドについて知っていることはほぼ0。なので映画に入り込めるのかなぁとちょっと心配でしたけど、レネー・ゼルウィガーの歌声と、まばたき忘れたの?と思わせるほどの圧倒的な“目”に魅せられましたし、作品としても見応えあって、付けていたマスクが涙で浸ってしまうくらい号泣させられあっという間の2時間でした。
ジュディがこれほどまでにボロボロの状態になって苦しみながらステージに立っていたとは思いもよらず、辛くて、悲しくて、、
劇中では、錠剤の中身が何とは言って無かったですが、「元気になれるけど、眠れなくなる」といったらアレしか無いじゃないですか。そんなモノを若い頃から飲まされていたら……。
それでもステージに立つジュディは素晴らしかった。朦朧とした状態はハラハラさせられたのに、ひとたび彼女が歌い出せばステージを観に来たお客さんを一気に虜にしてしまう。もちろん僕も虜になりました。
彼女の事を知らないのでどこまで事実に沿った内容なのかわからないんですが、悲しい私生活のなかにも幸せな時間があって、その演出がとても良かったなぁ。
コアなファンのカップルとの出会い、
マネージャーとバックバンドのピアノマンからのお祝い🎆そしてルームサービス♡
ミッキーとの時間は、子を持つ母でありながら、一人の女性としての幸せなを噛み締めているのがよく伝わってきて、、ジュディめっちゃ乙女だったし。
ミッキー、あごの主張の強いイケメンだなあと思ってたら、ララランドのフラれちゃった彼でしたw
レネーはとにかく凄かった。
目の表情も口元の表情も細かな表情も、全てが完璧。レネーの面影はどこにも無かったですからね。
そして歌唱力!
エンドロールの曲のタイトル全てにレネーの名前があって、あの素晴らしい歌唱力の全てが彼女のパフォーマンスだったと驚愕。
オスカー獲得は必然でしたね。
静かなエンドロールは、
ジュディを偲びながら再び涙でマスクを濡らしました。
JUDY
歌の素晴らしさと、光と影と
自分らしく生きる!
ジュディは幼い頃から好きなこともできず、寝る暇もなく大人の金儲けのために働かさせられて、好きなものを食べることも制限され、友達や恋人もできない、そんな厳しい現実から逃げようとお酒や薬に走ってしまう姿が描かれていたが、私は初めそんなに辛いなら他に好きなことを見つけてそれで稼げばいいやん!って思っていたけれど、現実はそんなにうまくいかず、辛くてもやはりジュディには歌うことしかないし、歌うことはが楽しいんだということがすごくリアルに描かれていました。
私には分からないような芸能界ではジュディはこんなにも厳しく、孤独な人生を歩んでいたんだと初めて知りました。
ラストのロンドン公演のシーンにすごく感動しました。
ずっと一人で孤独に生きてきたジュディと観客との心が繋がるシーンにグッときました😭
また、子供たちと一緒に暮らすために働いてきたけれど、その目的がなくなると働く気力を失ってしまうシーンでも泣けました。
一つひとつの歌や、ストーリーも素晴らしかったです!
でも、個人的に幼少期の話をもう少し見たかったなって感じがしました。
なにより、レネーゼルウィガーの疲れているけれど頑張って生きていくような演技がすごくぴったりでした!!
自分らしく生きていいんだ!って思えるような映画でした!
こういう、仕事のストレスによる死亡や暴飲暴食、拒食、薬物などに走ってしまうことは昔よりは少なくなっていても、今でも起きているということに変わりはない…
私はこの映画を見て、自分の好きなことをしてもその人を尊重でき、ストレスのないような世の中になればいいなと強く思いました‼️
ジュディを知るか知らないかが鍵となる
泣いてしまいました。
切なくて温かくて、でもやっぱり悲しい…
虚構の世界しか知らない主人公ジュディ。
そこで彼女は苦しんできた。
だから我が子にはそんな苦労はさせたくない。
でも彼女が輝ける場所はやはり虚構の世界しかなく、皮肉にも舞台の上の彼女は天才なのだ。
そして、彼女は舞台の上ですべてを奪われていく。
家族も、愛する人も、名声も、心も、身体も…。
ラストシーン。
友人や、古くからのファンにステージで温かく迎えられるジュディ。
魂の救済…の様に見えるこの場も、それは一時の慰めでしかない。
素晴らしいパフォーマンスである程に、虚しさが悲痛ですらある。
私は最後の「虹の彼方に」しか曲を知らなかったのは残念。
ただ、歌詞を見るとこの歌は「虹の彼方に幸せがある」という単純に前向きな歌ではない。
「ここには幸せなんてない」「どうして私には手に入らないの?」という嘆きの歌であることを考えるにつけ、最後まで物語の悲しさがより強烈に伝わってくる。
レネー・ぜルウィガーはもちろん、脇を固める役者陣も見事。
ジュディ本人をもっと知っていれば
オーバーザレインボー
私を忘れないで
不覚にも泣いてしまいました。
やっぱミュージックって大切。先日もキャッツのメモリーがものすごくグッときたし、今回もジュディの歌声は、私の臓器を鷲掴みにしました。
歌うたいの人って芝居が上手という持論があって、その逆も当てはまるところは多い気がする。というのは、歌って感情表現だから、人の情感に訴えかける行為として同じだと思うから。
だから主演のレニー・セルウィガーの歌が私たちを虜にするのは、やはり彼女の芝居の力がものすごく優れているからなんだろうなー。
あまり期待をしていなかったのですが、私としてはかなり満足のいく作品でした。
芝居の力をまざまざと見せつける作品でした!
「心とは、どれだけ愛したかではなく、どれだけ愛されたかである」
ジュディを、いや表現者をですかね、よく言い得てる言葉だと思います。。。
ジュディあんまり
アメリカの女優の話なのに、ほとんどイギリスのキャストとスタッフで、イギリス映画という不思議な作品。描かれている中身が晩年のロンドン公演が中心で、かつもともと舞台劇ということもあるのだろうが。
酒と薬で自滅していくミュージシャンの物語というのも既視感が半端なく、新味に乏しい。特に(ジャニス・ジョプリンをモデルにしたという)ベット・ミドラーの「ローズ」を思い浮かべた。ライブの前に公衆電話から電話をする痛々しいシーンがあるのも似ている。(ライザ・ミネリも母親と同じ轍を踏んだというのも悲しい性としか言いようがない。)
意外だったのは、レニー・ゼルウィガーの歌に素晴らしく説得力があったこと。「シカゴ」でも歌を披露していたはずだが、さほど印象に残っていない。
聴衆が「虹の彼方に」を合唱するシーンは、正直ずるいと思った。
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