「何処まで行っても辿り着けないのは仕方ないことなのだろう。」ゴールデン・リバー はるさんの映画レビュー(感想・評価)
何処まで行っても辿り着けないのは仕方ないことなのだろう。
兄弟で殺し屋をしている。
そんな設定で始まるこの映画は、荒野の暗闇から脱け出したいけれど、どう足掻いても抜け出せない者たちへの鎮魂歌のようだった。黄金が唯一脱出の手立てだった筈なのに…ちょっとした欲深さが失敗を招くことになってしまう。自然の摂理に従い、いま必要な量だけを手にし、明日は明日。明日のことは明日考えればいい。それだけの筈。そうは問屋が卸してはくれない。人の絆さえも薄れさせてしまう。どうしようもない生き物。それが人間。でも、そんな人間を愛するしかないのだろう。
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