劇場公開日 2018年12月21日

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「【美しく、哀しきディーヴァの波乱の半生に感銘する】」私は、マリア・カラス NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【美しく、哀しきディーヴァの波乱の半生に感銘する】

2019年9月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

幸せ

 キリッとした表情でこちらを見つめる美しい女性の表情が印象的なフライヤー(青バックと赤バックの二種)に一発でやられるという不純な動機で鑑賞。

 であるので、マリア・カラスという名前は知っていた程度。
が、序盤から今から70年近く前の彼女のソプラノの歌声と気品ある美しさに圧倒される。

 アテネ音楽院に年齢を4歳若く偽り入学し、努力の末”ベルカント唱法”を身に着けたとか、彼女が当時オペラ界に巻き起こした数々の出来事が当時のニュースや彼女に関係していた人物の証言で露わになっていく過程に魅入られていく。

 又、彼女の男運の悪さたるや。(最初の夫は言及する価値も無いが、)
 何故、オナシスは彼女を捨てジャクリーン・ケネディと再婚したのか、などというゴシップ的な所は淡々と事実のみが描かれる。

 53歳で心臓発作で亡くなった彼女の人生は幸せだったのだろうか。死因も含めて、色々な説があるようだが、私は幸せだったと思う。

 彼女の未完の自叙伝の最後は「私にあるのは感謝のみです」という言葉だったそうである。

  <パゾリーニ監督の「王女メディア」を観ようかどうか迷っている(劇中では興行大失敗とコメントされていた)。未だに観ていない。

<2018年12月24日 劇場にて鑑賞>

NOBU