ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男のレビュー・感想・評価
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ボルグ、マッケンロー、(コナーズ)は当時のテニス界のスーパーヒーロ...
ボルグ、マッケンロー、(コナーズ)は当時のテニス界のスーパーヒーロー。この映画はありのまま、誇張する事なく彼らの人間像を描いてくれているように思う。歴史に残る名勝負をもう一度観戦したかのようで何故レジェンドとして昇華していったのかを再認識。映画を通してまた新たな感動が生まれた。
トップに立つ重圧
昔からテニスの試合を見るのは好きなので、
当然この二人の選手ことは知っていたが、
ランキングナンバーワンのボルグが五連覇を、
ナンバーツーのマッケンローがが初優勝を狙う、
この伝説の試合のことはよく知らなかった。
繊細なボルグと大胆なマッケンロー。
氷の男と炎の男というイメージは広く知られた二人のパブリック・イメージだが、
少年時代のボルグはすぐにキレる問題児だったし(全く知らなかった!)、マッケンローは有名弁護士の父親に
認められたいという複雑な思いを抱いていた。
(マッケンロー自身もスタンフォード大中退という秀才)
スウェーデン映画なので、どちらかといえば、
ボルグに焦点が当たるのは仕方ないが、強く印象に残るのは、トップに立ち続ける者の孤独と重圧だ。
選手は試合になれば独りだ。
スタンドからのコーチングは禁止されている。
テニスがメンタル・スポーツだという所以だ。
選手の不安や動揺が、ダイレクトに試合内容に直結する。
決勝戦ならではの緊張感をどう集中力に変えることが出来るのか?
決勝戦までは、審判への不満、ラケットへの八つ当たりなど問題児ぶりが目立ったマッケンローが一切不満も言わず、冷静に戦っていたのは、結局、両者が根本のところでは似た者同士だったことの証しだろう。
同じコートで共に戦った者同士でなければ、
共有できないもの。
それを象徴していたのは、ラストの空港のシーンだろう。
現在、ウィンブルドン選手権の真っ只中。
男子は、ジョコビッチ、フェデラー、ナダルの三人がトップに君臨し続けているが、三人とも一時は怪我に苦しみランキングを落とした時期がある。
しかし、三人とも再び、トップレベルに戻ってきた。
当たり前のように思っていたけれども、
この後映画を観ると、この三人(アンディ・マレーも復活に向け奮闘中)のメンタルはとんでもないなとあらためて驚愕する。
去年の全米、今年の全豪とグランドスラム大会を連覇し、トップに上り詰めた大坂なおみ選手が今苦しんでいるのは、プレーの内容よりは、やはりメンタルだろう。
なんとか、この苦境を乗り越え、再び素晴らしい試合を見せて欲しいと思う。
1980年頃、テニス界最強と言われたボルグとマッケンローの姿をリアルに描く
当時、男子テニス界最強と言われたボルグと台頭してきた悪童と罵られていたマッケンローの伝説の大激戦をメインに丁寧にテニスの一時代を築いた二人のトッププレイヤーを描いた秀作。
特にボルグの試合前の緊迫感溢れるルーチン行為を描いた場面が秀逸。
冷静、緻密と言われていた彼も相当なプレッシャーを背負っていたのだ。
邦題も秀逸な一品である。
<2018年8月31日 劇場にて鑑賞>
炎と炎の熱い戦い
たった1試合を見せるために、
二人のキャラを掘り下げていく展開は良かった。
他の事はいらん、ウィンブルドンの一戦に向けて
突き進むぞ!という潔さは好感が持てた。
マッケンローは炎のまま、
その危うさと次に何をやらかすか分からないのが、
面白かったけど、
ボルグは、ボルグも実はマッケンローと似てて、
同じことを繰り返したり、迷信を信じることで
アイスマンになった所までは、なるほど!
と思ったけど、
そこからは元の怒りっぽい性格が顔を出す
エピソードが繰り返しで、それさっき見たよ、
というすこし中だるみした気もする。
僕はマッケンロー派だったけど、
あそこまで自分を律して、
狂気じみたルーティンをこなすボルグにも
勝って欲しかったので、
ラストのウィンブルドン決勝はとても熱かった。
最終ゲームを二人の顔のアップと過去で進めて行く
演出がクールでカッコ良かった。
氷火山
ボルグの過去のフィードバックが効く。表情には見せないが中は煮えたぎっている。闘いに向かわざるを得ない者の是々非々感がじっくりと味わえる。第4セットのタイブレークで、観てるこちらが「もういいよ。勝ち負けは」と思わせる表現力。無の境地に至る第5セット、こっちも悟りの世界に誘われる。ただ、目の前にのみ集中し続ける。この手合わせを経たからこそ、最後のハグが社交辞令には決して映らない。
再び・・・
確か深夜2時40分頃に決着がついたように記憶しています。第4セットのタイブレイクが18-16であった事。第5セットが8-6であった事が蘇りました。確かこの年の全米はマッケンローが勝ち、劇中でありましたが翌年の全英は3-1でマッケンローが勝ち、ボルグは引退したことも蘇りました。ボルグは悲願の全米制覇が出来ませんでした。
リアルで観たものにとって、感慨深かったと推測します。その一人ですが! そうそうボルグは切れやすかったと当時何かで読みました。この決勝、マッケンローは紳士だったと記憶しています。
記録映画としての価値?
記録映画みたいだった。
スウェーデンが、テニスにおける自国の至宝であるビヨン・ボルグを未来永劫記録しておくために作った映画。
BBCも入った北欧3国の合作映画だもんね。
それはやはり、5連覇がかかったウィンブルドン選手権の決勝で、相手は若者マッケンローというあの試合しかないでしょう。
(この翌年の決勝も同じ二人で、そちらはマッケンローが勝利し、ボルグはそのまま引退した、という事実は、自分はこの映画を見て知った)
ラストの試合は、両者を平等に扱ったせいか、心の動きにフォーカスすることがなく、起きているプレーで心中を察せよ、というスタイルだった。それだけに記録映画のように感じたのだろう。
選手の心のうちは観てる人にはわからないし、それを想像で描いちゃうと純粋な創作になっちゃうもんな。
ドラマと記録のどちらに比重を置くかというのは、中々難しいものだなあ。この映画は、記録面に重きをおいた感じで、それがために、手に汗握る映画ではあるが、語り伝えられる映画ではなくなっていると思う。
この試合自体が、ドラマだからね。
お互いに友達ができてよかったね、という結末はなんか好ましかった。
天才同士がぶつかるときに散らす火花に圧倒される
天才と天才がぶつかり合う時に散る火花の鮮烈さに圧倒される作品。
世界ランク1位のボルグはウィンブルドン5連覇がかかる。これに立ちはだかるのは新星、世界ランク2位のマッケンロー。
この2人が激突する80年の男子ウィンブルドンの決勝戦を中心に描く。
これが、ボルグがマッケンローを、マッケンローがボルグを、お互いに研ぎ澄ましていくような凄まじいゲーム。
試合の合間には、それぞれの決勝戦までの道のりが描かれる。
勝負と、そのインサイドストーリーを描く手法はシンプルだが強い。
役者2人のなりきりも素晴らしい。
無駄なシーンが多かった
もう少し色々な場面を削ぎ落としたら、もっと良い作品になったと思う。。。
試合の場面も、カメラワークの問題だが、やや単調だった。
マッケンローがなぜあの試合は我慢のテニスができたのか。。。その追求も欲しかった。。。
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