「1Q80年真夜中の生中継リターン」ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男 十二滝わたるさんの映画レビュー(感想・評価)
1Q80年真夜中の生中継リターン
懐かしく思い出しながら映画を見た。あの時の感動が甦る。
一番の新鮮さと興味はボルグの息子。ボルグを彷彿させるしぐさを見つけては親戚のおじさんのように喜んだ。
しかし、映画のストーリー、逸話、二人の間柄等、すべては既成の知識の100パーセント内側のものだ。
ファンなら映画以外のもっと沢山の逸話や秘話を知っている。すべては当時のテニス雑誌、スポーツ紙で報道され記事にされ尽くされたものばかり。
それほどにテニスはあの時代は世界的なスーパースター的な存在であり、注目された二人の物語。
知ってることをトレースするような物語の進行は、甦る記憶を辿るための、ただの使いふるされた序曲であっても、そして、まばらな鑑賞者の閑散とした映画館の中にあっても、絶対的なカリスマスターの面影に触れる、十分満足させるものだ。
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