「詰め込み過ぎで、逆に内容が薄い」ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男 吟遊詩人さんの映画レビュー(感想・評価)
詰め込み過ぎで、逆に内容が薄い
あの試合と翌年の決勝をテレビだがライブで観ていただけに、映画の題材にしたかった気持ちは分かる。しかし、2時間ほどの中に描こうとするには、内容を欲張り過ぎて、逆に1つ1つが薄くなってしまっている。2人を主人公にして、その生い立ちから試合のよさまでも描くには無理があると感じた。片方を主人公にすると、片方が適役に描きやすくなるし、あの試合の奥深さを伝えられないと感じたからなのだろうが、そのためにボルグやマッケンローの葛藤が逆に伝わりにくくなっているし、試合の奥深さやよさも伝わらなくなっている。試合そのものが素晴らしく、そのまま当時のフィルム再生した方が、2人の魅力やテニスの魅力を伝えることができたように感じた。
ただ、あの2人の試合と2人が残した歴史の素晴らしさ、それとそこに焦点を当てた監督の着眼力に、ポイント3。
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