「プレッシャーと孤独からの解放」ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男 shironさんの映画レビュー(感想・評価)
プレッシャーと孤独からの解放
テニスの事をあまり知らなくても無問題!
マッケンローについては、当時キレ映像が繰り返しTVで流れていたし、CMにも出ていたので覚えていますが、ボルグの記憶は全くありませんww
そんな私でも、試合シーンの迫力に大興奮。
ルールを知らなくても、両者互角の手に汗握ぎる展開にドキドキハラハラ!
テニスボールを通して繰り広げられる、天才同士の生きざまに入り込みました。
しかもボルグがイケメン!
憂いを含んだ表情が素敵すぎます!
でも、その表情には実は様々な思いが押し込められていて…
天才型と努力型、正反対の二人の物語かと思っていましたが、連覇のかかっている王者ボルグ側の物語だったように思います。
(そう考えると、追う側は気楽ですよね。ただただ目標に向かって努力を重ねていけば良いんだから。)
ボルグの「負けてはいけない」プレッシャーがハンパないのですが、
“一瞬のミスも許されない”状況に神経をすり減らしているように感じました。
でもそれは言い換えると、頂点に立ってからは“ミスさえしなければ勝てる相手”との戦いだったからではないでしょうか?
しかし、両者互角と言えるマッケンローを相手には、目の前の一打一打に集中するしかなく、むしろプレッシャーから解放されて純粋にプレーにのめり込めたのではないかと思います。
「負けないテニス」ではなく「勝ちにいくテニス」が出来たのでは?
そして、表面上は氷と炎に見える二人ですが、子供の頃は同じ気質を持っていたのだと知りました。
ライバルであると同時に、一番の理解者でもある。
凡人には見えない景色が見えている者同士。
二人にしかわかり合えない絆。←個人的な萌えポイント(*^ω^*)
同じ時代に二人の天才が現れた奇跡。
天才は一人でも頂点に立てるのでしょうが、ライバルを得ることで、更に高みを目指し互いの能力が覚醒したに違いない!
時代に選ばれた二人としか言いようがないです。