「フローレンスには理由があったのでは?」追想 だいずさんの映画レビュー(感想・評価)
フローレンスには理由があったのでは?
私は、初夜(と言うには明るすぎたが、白夜?)のモヤモヤベッドシーンの間の回想に答えがあったように観ました。
小さい女の子が大人の男とボートに乗ってて、ロープを巻く作業の指示を受けてる。大人の男はフローレンスと言ってたから、シアーシャとだれか。
その後神父(か牧師)に婚約してるのにあまり乗り気でないけど何?と、聞かれるけどフローレンスは答えない。でも、明らかに何かある。母にはいえない。
小さい女の子が、遠目から大人の男に見られつつ、身を縮めて嫌そうにベッドに横たわってる。
フローレンス父は、テニスをしている父とエドワードをしばらくの間見ていたフローレンスを異様に怒る。
フローレンスは、ふとももにかかったエドワードの精液をみてパニックになった。
これらの事から、父から精神的かつ性的な虐待を受けており、性行為まではいかなかったかもだけど、精液をかけられたことがあるのでは?
そのことを何をされていたかも分からず、ただ怖い事として秘めていて、セックス関係のことと関連していることはちょっと気づいてて、エドワードとの行為で父にされていたことに類することが夫婦のセックスだとわかってしまったのではないか、と観ましたが、どうなんでしょうか?
フローレンスがその後どうやってそのトラウマを克服したのかはわかりません。もしかしたら子供たちは養子かもしれません。
結婚(再婚?)したチェロの人はもしかしたらゲイかもしれません(エドワードとの浜辺での口論で同性愛者がどうのってゆってたし?って思ってるけど、あれは同性愛者同士のような社交用夫婦ではどう?というフローレンスの提案の例えなだけかも)。
いや、私の解釈ですがね、その可能性あるんちゃう?って思いました。
何にせよ、フローレンスもエドワードも互いを愛していたとは思いますが、いかんせん若かった。
それは無知であり、自信のなさであり、それが相手をよく観察して慮ることを遠ざけたのですね。
後は1962年の宗教観と貞操観念が結構影響してますわな。
21世紀は大概婚前交渉してるし、例え結婚までお預けでももっと性の知識あるからねぇ。
初夜のうちに決裂で終わるんかと思いましたが、1975年、2007年まで時が流れてびっくりしました。そんな壮大になるんやというギャップ萌えでした。
そして老けメイクが本格的で凄かったです。
前半のうまくいかないと初夜が、コント?と思って笑ってしまいましたが、フローレンスの過去に思いが巡り、エドワード聞いたげてよちゃんととか、フローレンスもわかるでしょ?じゃなくて具体的に告白しなさいよとかって焦れてました。
みすすめていくに連れ、ハマる映画でした。
シアーシャは幅のある役者でますます素敵です。
レディバードと中の人同じとは信じられへん。
エドワード役の彼は、ドーナルグリーソンとエディレッドメインを足して二で割ったみたいな雰囲気でした。
どうでもいいけど印象に残ったこと。
フローレンスはパンティはかずに浜辺にいきましたよね。気になって気になって…
エドワードがフローレンスの水色ドレスの肩部分を腕側にずらして脱がそうとしてるのが、いや、絶対無理やで?って思った。
フローレンスの回想の時のワンピースたちがどれも可愛かった。