「グローリー水領に露天風呂で占ってもらいたい。」若おかみは小学生! kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
グローリー水領に露天風呂で占ってもらいたい。
目がでかすぎるくらいにデフォルメした小学生おっこと真月。どうもこの手の子供向け作画にはのめり込めないでいたのですが、旅館業も順調にこなすようになってからは没入していってしまう。要はおもてなしの心。見返りを求めず、誠心誠意で客の心に沿って接遇するおっこの大人びていく過程が爽やかすぎる。
そんな小6の少女おっこは両親を交通事故で亡くしたことも、徐々に気にならなくなっていくのですが、ある日、腎臓を切除して減塩料理をもてなすために尽くしたときのこと。その客は両親の運転する車に正面衝突した相手だとわかり、押し込めていた心を爆発させる。悲しすぎる、そんな負の邂逅を経験するには幼すぎる。死んだ親の気持ちにもなって、ついに涙腺決壊だ。
水樹奈々が声優を務める真月も高級旅館を仕切るには才女すぎたりするのですが、温泉地春の湯のすべてを背負って立つ一流女将の予感さえ感じさせてくれる。わずか5組の客室しかない旅館を継ぐおっこも精神面で大人になる一瞬だった。
おっさん目線で見ると、やはり占い師の水領が大人の魅力満載で、露天風呂でくつろぐ姿が艶っぽすぎるのだ。子供たちの幽霊もそれぞれ現生に未練があるけど、子供のままの素直さでおっこを盛り立て、旅館ライフを楽しませてくれるが、神楽の舞を踊ってしまうと、幽霊も見えなくなってしまうという。ノスタルジックでもあり、寂しさもあるけど、こうやってみんな大人になっていくんだな~と感無量。と、まだ大人になり切れてないおっさんが言う台詞じゃないな。
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