「温泉のように温かく癒される作品」若おかみは小学生! とえさんの映画レビュー(感想・評価)
温泉のように温かく癒される作品
当初、観る予定ではなかったんだけど、とても評判が良いので気になっていて、このたび、夜の上映回が増えたので、行ってきた
そして確かに評判通り、泣ける映画で、後半は号泣だった
小学生のおっこは交通事故で両親を亡くしてしまい
おばあちゃんが女将をしている温泉旅館に預けられ、暮らし始める…
そんなおっこが、温泉旅館を手伝いながら、明るくひたむきに生きる姿が描かれる
とはいえ、やはり彼女は小学生
両親を亡くしたばかりで、すぐにその事実を受け入れられるはずもない
それなのに、彼女が明るく見えるのは
両親が亡くなった事実を、まだ受け入れられていないから
この映画では、そんなおっこが、様々なお客さんと出会い、人生について学びながら「死」と向き合い、受け入れて成長していく姿が描かれている
そんなおっこを支えているのは祖母の経営する旅館と温泉、そして、そこへ現れる子供の幽霊たちと小鬼
その温泉は「人間も動物も分け隔てることなく神から与えられた温泉」であり、傷ついた人たちを癒すためにそこにある
と、おっこは亡くなった両親から教えられた場所だった
そこで、様々な事情で傷ついた人たちがお客としてやってきて、彼らの要望を聞き、癒されて帰っていくのを見届けると、おっこの心の傷も少しずつ癒えていく
そんなおっこの姿を見て、人を幸せな気持ちにさせることができる人が、本当に幸せになれるんだなと思った
誰もがそれぞれの事情で悲しみや傷を背負って生きている
でも、そんな中でも、隣にいる人の悲しみを少し軽くしてあげたら、自分の悲しみもまた軽くなる
そうやって、たくさんの人を幸せな気持ちにしてあげた人が、たくさんの幸せを得ることができるんだなと思った
生きていて、悲しいこともあるし、失敗もするし、辛いこともあるけれど
毎日、誰かのことを思って、一生懸命に生きていれば、良いこともあるし、人生捨てたもんじゃないって思えることもある
大切なことは、目の前にいる人を幸せにしてあげることなのだ
そして、最後の親子との出会いでは、号泣してしまった
けれど、まさか、そんなことが!
ということが、起きるのが人生だし、試練を乗り越えてこそ、人は成長できるんだなと思った
全編を通して、とても人に優しく温かい映画で、まるで温泉に入った時のように心が温かく癒される映画だった
心が傷ついた人、汚れてしまった人はみんな、この映画を観れば、必ず癒されるはず!
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