ゾンからのメッセージのレビュー・感想・評価
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粗削りな部分が面白い作品
ゾンのカラフルにシャッフルされる映像やアナログテレビのスノーノイズ(snow noise)を使った表現は、今の時代では新しい演出になっていて面白かった。
大きく3つのパートで展開される話も良い形でまとまっていることも良かった。
なお、この映画は映像の他に音が大きな要素になっている。
私は横浜シネマリンで鑑賞したが、ここでの鑑賞は正解だったと思う。
それと、埼玉で起きた大雪被害も伝えるドキュメンタリーが含まれている。
エンドロールのこれらのドキュメンタリーパートには深田恭司監督の名前もあり、それも隠れた魅力だと思う。
ただし、ストーリーが比較的シンプルな構成に対して制作ドキュメンタリーや大雪被害ドキュメンタリーで尺が伸びている。
ここは人によって評価が別れる気がして★4つに抑えた。
見る価値はある作品でした。
Zon Voyage!
直接フィルムに傷を付けたり、合成を重ねたような編集で、まるで往年の『ウルトラQ』のようなオドロオドロしいイメージを徹頭徹尾映像に叩き込んだ作品である。結局、コインの裏表は一体で、まるで鏡のような世界ということであろう。出てくるギミックは80年代、90年代に流行った、武田久美子のホタテ貝水着や、アナログテレビの砂嵐、VHSテープ、昔の画角を用いたルック、秘密基地、そしてエロ本と、多分今の若い人からすれば、唯々中年がキャッキャ言って懐かしんでるだけの遺物だけにしか見えないものをパズルのように嵌め入れて作ったような感覚である。
で、結局それだけで、何もそこにはメッセージ性は感じない。何か言いたいんだろうけど、何も伝わらない。劇伴も『花の街』が印象強く使用されており、そこにも意味はあるのだろうけど、それも伝わらないから唯々イライラ感が募る。
結局、制作者側のオナニーのような作品である。所々差し込まれるスタッフの映り込みや、キャストの読み合わせ、実際のフィルム加工の模様などストーリーとは関係のないカットが益々そのイライラ感を増長させ、そして興味がどんどん薄れていく。もう何回、欠伸したか数えられない程だ。今作品に鑑賞料が発生すること自体、疑問が湧く作品である。
とにかく、浅い浅い!
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