「【ミステリー&サスペンス要素を絡ませつつ、過去の忌まわしい出来事を乗越え、一途な愛を貫いた男女の姿を描き出す】」影踏み NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【ミステリー&サスペンス要素を絡ませつつ、過去の忌まわしい出来事を乗越え、一途な愛を貫いた男女の姿を描き出す】
篠原監督、真壁修一(山崎まさよし)と啓二(北村匠海)の関係性をそう描いたか、というのが正直な感想である。(肯定的に受け止めてます)
序盤から中盤にかけては小説の内容を覚えていないと、ストーリー展開に付いていくに苦労するのでは? と少し思う。
特に、修一の幼馴染の吉川刑事の死の背景が分かりにくい。これは原作の警察組織の腐敗に焦点を当てていた部分を大幅に改編して、修一と啓二、そして学生時代から二人と近しい関係にあった安西久子(尾野真千子)の関係性に焦点を当てた結果であろう。
だが、久子にストーカーのように付きまとう男(滝藤賢一:ここも一捻り加えてあるが、分かり易く描写されている)の登場から、篠原監督が意図した方向性が見えてくる。
若き修一と啓二、久子が思い出の高台に根付く大木の前で撮った写真が、現在の”3人”の姿を映し出す場面と徐々にシンクロして、最後は微笑む”2人”の姿が映し出される場面が、<過去の忌まわしい出来事から”3人”が解放されたように見え> 印象的であった。
”蛇足:本筋とは全く関係ないが、久子が葉子(中村ゆり)のバーに匿われた際、葉子が久子の作った料理を”味が薄い”と言ったら、久子が”だから酒飲みは・・”と葉子に言うシーン、尾野真千子さん あれはアドリブかい? 笑ってしまったよ。”
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