サクらんぼの恋のレビュー・感想・評価
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【45歳のファミレスのイケてないが心優しき店長とAV女優の切ない恋を描いた作品。古厩智之監督の作品の作風は、派手さは無くて、どこかほのぼの系だけれども、何かが心に引っ掛かる映画が多い気がするなあ。】
ー 私が、今作の監督、古厩智之氏の作品を劇場で初めて観たのは、多分殆ど知らない方が多いと思うが男子高校生がある理由で旅する姿を描いた「「また、必ず会おう」と誰もが言った。」である。非常に良い作品だったのだが、この監督の作品は上映館がとても少ないのである。次に映画館で観たのは「のぼる小寺さん」。これも派手さはないが佳い青春映画だった。昨年は「PLAY!~勝つとか負けるとかは、どーでもよくて~」を観た。何だかんだ言ってコンスタントに映画を公開しているのである。
今作は、フライヤーだけ持っていたが、居住区では遠くの一館でしか上映しておらず、漸く観れたという訳である。
古厩智之氏の作品の作風は、派手さは無くて、どこかほのぼの系だけれども、何かが心に引っ掛かる映画が多い気がする。
今作では、宮川大輔さんと桜井ユキさんがW主演であったが、面白くはあったが少し物語が平坦だったかな、という気がしたかな。面白かったけどね。じゃーね。-
もっと笑いの方向にいってもいいのではと
宮川大輔演じる主人公の則夫は、45歳のファミレス店長、独身、女性経験なし。アイドルとAV鑑賞が趣味の平凡な男。そんな毎日のところへ桜井ユキ演じる憧れのAV女優のリナが隣のスタジオから転がり込んでくるという夢のような出来事が起こり、則夫は恋をする。
が、奥手のためなかなか進めない。そんなところが好きになるリナ。リナは思春期に両親を事故で亡くし、弟との生活のためにAVで稼ぐ選択をしたが、逆に弟はぐれてしまって不良となっている。
後半は恋が成就するが、その弟に姉は攻撃されてしまう。最後の最後まで則夫は手を出さない。ひたすら、無抵抗主義である。この徹底ぶりはよかったが、物語として反逆するシーンをつくりたくなる。中年男の反逆みたいなものが欲しくなった。
宮川大輔の演技は抑えていて得意の笑いへ引っ張り込む力が抑えられてしまっていたが、桜井ユキは悲劇のヒロイン役としてぴったりはまっている。
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