「変わらないということ」劇場版シティーハンター 新宿プライベート・アイズ すしたろうさんの映画レビュー(感想・評価)
変わらないということ
本作のテーマは「変わらない」ということであると思う。
あの頃と変わらないけれど、ちゃんと2019年に今作をやる事のエモーションを作り上げてる一点で最高。
それができたのも、タイトルにもある新宿という場所で一本軸を作れた事。(意図的かどうかはさておき。)
シティハンターが連載終了した1991年から 2019年の間に新宿は大きく変化した。猥雑で希望に満ちていた街は、失われた30年同様ポップになり、かつての希望や活力はなくなって、今では外国人観光客の活力でなんとか食べている状態…
それでも獠は原作同様、依頼者を屋上に連れていき新宿への愛を変わらずに語る。
元気や希望があったあの頃と本質的には皆変わっていないよ、という強力なメッセージがここには込められていると感じた。
そして、最後のあのシーン。リアルな2019年の新宿に、彼らが戻ってきたことに再度号泣。
まぁ、バブルのあの頃に、思春期だった人間のサウダーヂ込みで過剰に響いた説が強いですが。
冷静にみるとストーリー、作画、ドレスデザイナーのあの感じや全体的なPCを含め、悪い意味で当時のアニメと変わらない部分もあり、思い入れの強さ、方向次第で評価が割れる同窓会映画なのは事実。
ドラゴンボールがブロリーで化けたように、映画としてある程度いい出来になる期待も込めて、あと二作ぐらいはこの同窓会に参加したい。
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