「勿体ないが先に来る…」劇場版シティーハンター 新宿プライベート・アイズ yonezさんの映画レビュー(感想・評価)
勿体ないが先に来る…
軒並み高評価なところ申し訳ないが、期待しただけ残念感も同じくらいありというのが実感。
当時キャストのままの声優さんのらしさや、キャッツアイとのコラボは有りなのです。素晴らし過ぎるくらいに。
主題歌も盛り込んでくれたりとファンを喜ばせようとしてくれたのはわかる(個人的にはOPは最初の流れのままAngel Nightにして欲しかったですが…)
ただ、ストーリー・脚本が勿体無い。
本当にそこに尽きる。
個人的には、シティハンターの日常を壊しすぎない程度の非日常感が好きだったんですが、この映画版ドンパチしすぎ…映画だし派手にとなったのだろうが、今回自衛隊とかSAT普通に出てくる規模のレベルで公開ドンパチしてるのに、周りが平和すぎて、違和感の方が先に来る。
そして、主要キャラの良さが殆ど活かせていない。
遼は、確かに強いのだが、向かってくる敵の数が多すぎやしないか。そこまで超人だっけ…。
海坊主は、いちばんカッコ良さを出せる戦闘シーンでギャグ路線強くなってるし、バズーカしか撃たない。せっかく敷地に最初からいるのに、あれだけの敵に得意のトラップも手榴弾も1つもない。何故か強敵とは唐突すぎるくらいに銃全く無しで殴り合いだし。
冴子と香もカッコいいところはなく、完全にお飾り。その割に何故か美樹だけ活躍…。
最初見せ場を作ってくれたお馴染みの赤miniは何故か肝心の決戦では使われず、もっと操作しづらく標的になりそうな高速バスに取って代わられてる…
キャッツアイの3人も香の忍び込むところにもっと加わってカッコいいところ見せれる余地あった気がするんだけどな…。
敵の設定も薄っぺらいし、唐突な設定が多すぎて理解も感情移入も無理くりなまま進んでいく。
折角の2話分の時間なのに、テレビの時の前後編の方がストーリーは深みがあったなーと感じました。
アベマで、シティハンター再放送を年末年始に久々見て、新宿の掲示板演出など期待感もあっただけに残念感も強い。
オールスターにしてこれだけ詰め込んだのには感謝だけど、もっとうまく入れられる余地はあった気がする。