「反抗期は恐ろしい」今日も嫌がらせ弁当 T.Nakamuraさんの映画レビュー(感想・評価)
反抗期は恐ろしい
映画、ドラマ、CM、バラエティ番組など幅広く活躍する篠原涼子さん(最近はバラエティではあまり見かけない)。本作のような温かみがありつつもユニークな性格の母親役から、アンフェアでの雪平などシリアスな役も演じきる。媒体に出まくっていても嫌味ったらしくないのは、年齢を重ねて更に深まった彼女の美しさと、観る人の懐にじんわりと入ってくるような人懐っこい笑顔、またはそれがもたらす親しみやすさのせいだろう。
反抗期を迎えて一切口をきかなくなった高校生の娘と、会話の代わりにキャラ&メッセージ弁当を通じコミュニケーションを図る。それを毎日完食する事こそ、娘から母への、口で伝えるなど恥ずかしくてままならない感謝と、「反抗心」の入り混じったメッセージなのではないだろうか。
八丈島の大自然や、島で暮らす人々の温かさにフォーカスした作品ではないが、誰しもが母か娘に共感し笑って泣ける物語。
しかしまぁ、反抗期とは厄介なものだ。娘があんな状態で、自分が親なら完全にお手上げである。
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