スターリンの葬送狂騒曲のレビュー・感想・評価
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タイトルなし
1953年旧ソ連
独裁者スターリンの死により巻き起こった
政権内部の争いを辛辣かつコミカルに描いた
ブラックコメディ
ロシアでは上映禁止となった作品
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再現ではないが史実を元に描かれている
コミカルながらも
粛清という恐怖
次の権力の座を狙う側近達の攻防策略
よくわからない国の話だけにチョットコワイ
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米国女性副大統領の日常や英国政権内部など
米英両国の閣僚・官僚を描いたドラマや映画等
政治風刺作品を手がけ評価を受けている
アーマンド・イアヌッチ監督
『1930年代から40年代、50年代にかけて当時何百万もの人々が命を落とし姿を消したという事実を決してないがしろにしてはいけない。避けて通ったり、軽いジョークで簡単に片づけられる歴史ではない。このことを念頭に置き、細心の注意を払う必要があった』
これは、ロシア内では上映禁止になるわなというスターリンの取り巻きの滑稽さを上手く描いたブラックコメディ
スターリンの取り巻き(フルシチョフ・ベリヤ・マレンコフ・モロトフ・ミコヤン・ジェーコフ)達のスターリン死後の騙し合い、裏切り、殺し合う姿をブラックジョーク満載で描く。
そして、その光景を冷ややかに見つめるピアニスト、マリア(オルガ・キュルリレンコ)とスターリンの娘スヴェトラーナ(アンドレア・ライズブロー)
スターリンの駄目息子ワシーリーの情けない姿も含めて、過剰なまでに旧ソ連の実際あった狂態を皮肉たっぷりに描き出した作品。
実在の人物たちをほぼ、英国俳優達が演じ、(とりわけ、ジェーコフを演じたジェイソン・アイザック(つい最近、ホテル・ムンバイでも元ロシア軍人を演じていた)などは、もはやロシア人にしか見えず)
更に鑑賞後、各人の人生や人柄を調べたら、大幅な脚色はあれどかなり忠実に描いていた事(特にベリエ:非道さに驚く)に驚愕した作品。
<2018年8月6日 劇場にて鑑賞>
権力の怖さ
スターリンの事は知っていてもベリアやフルシチョフの事は知らなかったので勉強になった。
スターリンが倒れて側近達が悲しんでも表面だけ。ベッドに運ぶ際の側近達のやり取りや扱い方のザツな様子、国葬までのドタバタぶりなどブラックユーモアたっぷりで面白かった。自身の身を守る事や邪魔者をどう消そうか、考えるのはそこばかり。実際もそうだったんでしょ〜ね。
ベリアが処刑されたのもあんなにスピーディに強引だったのか、事実を知りたくなった。
この映画に限らず時々思うことは、舞台が英語圏ではないはずなのに英語、仕方ないことだけど何か少し違和感を感じてしまう。
オルガ・キュリレンコ演ずるピアニストがソ連史を変えた!
ヒトラーと並ぶ完全な独裁者スターリン。息子のバカっぷりも笑えるのだが、それよりも政権内部のいがみ合い、足の引っ張り合いがブラックながらも笑えてしまう。要はスターリン時代に皆が恐怖政治に慄いてしまい、当時の忖度しまくりの幹部たち。スターリンに粛清名簿を渡していたのもベリヤのようだし、権力の下に集う者の愚かさを教えてくれた。
まだスティーブン・ブシェーミ演ずるフルシチョフは穏健派で国民のことを若干考えているようではあったけど、やっぱりベリヤを処刑に持ち込むということは狡猾なんだろうと印象づけられました。政治経済におけるイデオロギーなんて、この際重要じゃなく、権力を持って周囲の人間を疑心暗鬼に駆り立てられることこそ恐怖だということ。資本主義社会においても同じこと。軍事面や警察力などで絶対権力を与えてしまうと、反体制派は殺されていくものなのだ。
ロシアでは上映禁止ということでも話題になったらしいけど、過去のことなんだから笑って済ませるような寛容の余地さえないのですね。オルガ・キュリレンコもウクライナ出身だから、中央のことは憎んでいるのかもしれませんね・・・
学生時代のコンサートで録音頼んでいた奴がミスって全く録音されてなかったけど、俺は怒っちゃいませんよ・・・ヽ(`Д´)ノプンプン
これは喜劇にするしか
秘密警察を作り、圧政者として恐れられたスターリンが死ぬ。
取り巻き連中はこれまでの恨みと、これからの権力闘争を繰り広げることになる。
とても恐ろしい話なので喜劇にするしかないよね。
ロシアが作れ
ソ連の独裁者、スターリンの急逝による政権争いをコミカルに風刺したという今作。
実際の出来事になぞらえて、政治家の恐ろしさや愚かさを皮肉った作品性なのは理解できますが、それを自国の政界でなく他国の政界でやっては、あまりいい気持ちにはなりません。ロシアからすれば、なおさらそうでしょう。現に公開禁止にもなっていますし。
現代において、こういったブラックユーモアは、自虐的に行なうからこそ、観ている側も、馬鹿だなあ、とか、自分たちもそうだな、と己を顧みることができるのであって、他国の政治を茶化しては、反抗心を招くだけでしょう。下手をすれば、戦争の火種にもなりかねません。
自分にはまったく合わない笑いのセンスでした。
笑うに笑えない喜劇
スターリンの無邪気、ベリヤの残忍、フルシチョフの狡猾、マレンコフの虚栄、ジューコフのマッチョ。
これがかの大国を牛耳っていた政治家であったということは、いかに彼らの人物造形が映画仕様に誇張されたものであるということを差し引いても、やはりぞっとしない。
まるで餓鬼どもの小競り合いと笑いつつ、その小競り合いに巻き込まれてゴミくずのように命を落としていく人々、人生を振り回される人々がいることに、背筋が冷たくなった。
人はなぜ怪物になるのか、史実から学び続けることの大切さを、あらためて痛感した。
「帰ってきたヒトラー」みたいなのかと思って観に行ったけど違かった…...
「帰ってきたヒトラー」みたいなのかと思って観に行ったけど違かった…
ソ連の歴史については全く知らないので、いまいち内容も掴めなかった
とりあえず、ソ連がやばい国だということだけは分かった気がする
シリアスすぎるゆえの笑い
なかなか良かったです。
冒頭のオーケストラシーンが示しているように、全ての言動が、粛清や猜疑心・パワーバランスに関係してしまいます。
その結果、行き過ぎた可笑しみのようなものが、醸し出されてしまう。
シリアスに撮ってしまうと、観ていて辛くなってしまうような話です。
なので、その可笑しみを拡大するような形にしたということでしょう。
いわゆるコメディとは一線を画しています。
軍とNKVDが出てくるあたりは本当にスリリングで、冗談だろ?と言いたくなるような有様でした。
ロシアのことを知らなくても、面白かったです。
裏主役はベリヤだった。
スターリン時代をかろうじて生き延びた指導部たちの実際の口八丁手八丁ぶりを想像しながら、かつて存在した国の政権交代をブラックに楽しめます。それと引き換えに実際には大量の屍を生み出したのですが。
人間って恐ろしい
独裁者スターリンが死に葬式をするまでの
さまざまな恐ろしい人間模様を
コメディタッチで描いている
初めにスターリンが死ぬシーンがあるのだが
ここまで やっていいの?と思ったり
独裁者もやはりただの人と思った
彼が死んだ後の権力闘争激なのだが
権力にとりつかれた人間の恐ろしさ滑稽さが描かれている
そして権力の為には邪魔者は平気で殺す
凡人の私には信じられない光景が
ブラックコメディ仕立てで繰り広げられます
コメディで良かったです
シリアスだったら 恐ろしい
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