劇場公開日 2018年10月6日

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教誨師のレビュー・感想・評価

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5.0役者の肉体の饒舌さを思い知る

2019年2月23日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

大杉漣をはじめ、役者の芝居が素晴らしい。これだけの芝居をよくぞ引き出した。ほとんどが対話だけで構成される舞台劇のような作品だが、ぐいぐい引き込まれてしまった。特に印象に残ったのは、めをつぶりながら、まぶたの奥で眼球だけ動かす古舘寛治。最初のシーンだが、あれだけでしゃべる必要なく、あの人物の異様さが表現されていた。久しぶりに役者の肉体の饒舌さを思い知った。

様々な死刑囚との対話によって、死刑とは、人間の生とは何かを考えさせる作品だが、作中で結論は何も出ない。命を奪った人間たちが、権力によって命を奪われるシステムに正当性はあるのか、それ以外にも社会には矛盾が溢れていて、人の人生は平等ではない。答えのない問いをされつづける大杉漣は、返答に窮しながらも「逃げない」ということだけは一貫している。その超然とした佇まいに畏怖すら感じた。人間にできるのはいつまでも考え続けることだけだ。

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杉本穂高

4.0シチュエーション・ヒューマンドラマとでも呼ぶべき意欲作

2018年9月30日
PCから投稿

悲しい

知的

シチュエーション・スリラーというサブジャンルはあるが、刑務所内にある教誨室の中だけでほぼ全編が進行する本作はさしずめ「シチュエーション・ヒューマンドラマ」といったところ。死刑囚の話し相手となり心の救済を図る篤志の宗教家=教誨師(本作の佐伯は牧師だが、仏教など他の宗教の教誨師もいるそうだ)と、バラエティーに富む囚人たちとの会話劇。死刑囚が独房で過ごす姿も、佐伯が刑務所以外で生活する様子も描かれない。しかし、囚人が他愛のないおしゃべりに興じたり過去の罪を振り返ったりするとき、またそれに佐伯が応えるときの、それぞれの言葉と表情によって、彼らの人となりがじわじわと立ち上がっていく。

これが最後の主演作となった大杉漣にとって、舞台劇のように簡素な一室において演技一本で勝負する映画と晩年に出会えた点は、(本人の意図ではないにせよ)役者人生の締めくくりにふさわしく幸福なことだったのではないか。

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高森 郁哉

3.5人はみな罪深い

kossyさん
2022年4月2日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

自分が罪深すぎるため、この映画をまともに評価できません。

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kossy

4.0非日常のリアルな描写

2022年2月20日
iPhoneアプリから投稿

 教誨師という職業に全く縁のない自分ではあるが、だからこそ死刑囚やその人たちに関わる世界が一体どういうものなのか、失礼な表現ながら、ある種の怖いもの見たさに近い感覚でこの映画を手に取った次第である。
本当の世界を知らない自分が言うといい加減にはなるのだが、映画は非常にリアリティがあったように思う。起承転結などのストーリー性はなく、決して派手な演出もない。ただ終始6人の死刑囚と教誨師が対談するだけである。最後まで結局何を伝えたかったのか分からず、他の方のレビューを観てでしか感じ取れなかったのだが、「リアリティのあるものを観た」という満足感は大きかった。実際を観ていないけど、実際を観たんだろうという感覚があった。そう思わせてくれるクオリティの高さがこの映画にはあったと感じる。

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5.0映画というより上質の文学

N.riverさん
2021年11月28日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

本作で「きょうかいし」という言葉を知る。

幾人かの死刑囚と面談する主人公。
その中でも印象深いのが、読み書きのできない浮浪者だった。
人生を紐解けばそれこそ神かと与え、苦難を甘んじて受け、
それも垣間見える知的? 障害のせいだとして、
だからこそ文字を学びなおして再構築された純粋な思考の果てに得た
(と、わたしが理解したに過ぎないが)
聖書からの文言は、この人物こそ宗教家かと響いた。
次にあげるなら差別主義の若者だろうか。
否応なく、死刑制度の是非を考えずにはおれない。
他の囚人らも印象深く、だれもが己が命を守るためサバイブしている人の当然の姿を、
究極の環境におかれたせいでなおさらいかんなく発揮。
たとえ死刑囚だとしても健気でか弱く、憎み切れていない。

そこへ主人公の過去も絡んだ時、
その視点を通して自らを振り返った時、
甲乙も上下もなく、いずれも等しく哀れで救うべき命に過ぎないのだと考えさせられた。

脚本そのものが文学性に満ちており、
なぞる演者も全てが珠のごとく光る見ごたえたっぷりの1本だった。

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N.river

3.060点

2021年8月2日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

難しい

映画評価:60点

こんな親身になってくれる教誨師が居るのだろうか?

居るなら世界は捨てたものじゃない。

人はいつからだって立ち直れる。

そう教えてもらえた。

とある死刑囚は産まれた時から、
字が読めず、書けない。

そんな囚人に字を教える。

もうすぐ死ぬかもしれないのに、
一生懸命教えるし、一生懸命学んでいる。

これに何の意味があるの?
効率ばかりに目をやる自分は少し困惑した。

意味なんかない

いつか終わるからとか、
明日死ぬから無意味とかではない

そんな事を言ったら
誰だっていつか死ぬ。

その得た知識や能力を
数年使えるのか、数十年使えるのかの差だけだ

寿命が500年あるとして、
あと寿命まで10年だから
何も学ばなくていいや。

逆にあと10年もあるなら、
新しい事をしよう。

それだけだ。

人にとっては10年が膨大に感じるだけ、
それが死を待つ死刑囚だと意味がないというのか?

いや違う。

残り時間なんて関係ない。
ただ今を全力に生きるだけ、
まさに全うするって事だと思う。

意味のない事なんてない。

私はその事を、
この作品を通して学んだ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

次に感じた事を書こうと思う。

あくまで映画であり、フィクションだけど、

登場した6名の死刑囚と
一般の方には大きな境界線を感じた。

人を殺める事が出来た人と、出来ない人。

その一線は大きい。

どんな言い訳があっても、
どんな勘違いがあっても、
どんなカッとなる感情があっても、

人は人を殺める事なんか出来ない。

どんな事情があれ、
出来る人はどこか狂気じみている。

色んなタイプの死刑囚が出てくるが、
これだけは一緒だと思う。

その一線は越えられないのが普通。

我々はアニメや映画で
人の死に簡単に触れられ、
身近に感じるかもしれない、
やろうと思えば殺せると思う人もいるかもしれない。

現実、その一線は
私には越えられない。

どんな状況、事情があっても
越えてはいけない。

それを登場した死刑囚を通して感じた。

総評して地味だし、面白い訳でもない。
凄いシナリオという事もない。

でも、
この作品を通して
何かを学び、感じる人は
少なからずいるのではないだろうか。

【2021.8.2鑑賞】

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まぁと@名作探検家

3.5大杉漣を見たかった。

2021年7月25日
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大阪ぶたまん

4.0演技力のぶつかり合い

猫柴さん
2021年6月15日
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刑務所の教誨室で簡素なテーブルを挟んだ対話が続く

いやー、演技力が見もの!!

6人の死刑囚
罪を罪と思っていない人
罪から目を逸らす人
罪の重さがよくわからない人
罪から逃げ続ける人
罪は全部人のせいの人
罪を正義と思っている人

人間模様も素晴らしい。

大杉漣さんの演技、もっと見たかった

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猫柴

4.5次々とテーマが繰り広げられる法哲学教室

ふうさん
2021年5月29日
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とてもいい映画です。
すごくよく出来ていると思います。

色んなテーマが込められていて、
引き込まれるし考えさせられます。
命の線引き、人が人を裁くこと、死刑制度、生きる意味などなど。
更正を目的とした受刑者とは違って、
社会に出ることはない死刑囚が改心する意味とは。
法哲学に誘われているような、
快感があります。

また、ドラマとしても非常によく出来ていて、
ほぼ一室での出来事なのに、
死刑囚が入れ替わるたびに、その個性が様々で、
テンポがよく面白いです。
俳優たちの演技もまた素晴らしい。

大杉漣さん、このようなことがおやりになりたかったんですね。
いい作品を残してくださりありがとうございます。

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ふう

4.0植松聖のような…

2020年3月16日
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邪悪ばうあー

5.0玉置玲央が出てきた

2020年2月22日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

玉置玲央の存在感たるや!!!
もう、その一言に尽きる。
大杉漣との会話劇の中に、
彼の遺伝子が受け継がれていくような、
まるで通過儀礼にも思えた。

これまで、数々の死刑囚を演じた役者さんを観てきたけれど、
緒形拳さん以来の引き込まれ方をした。
言ってることのいちいちに、「確かに」と思ってしまう。
勿論、それは決して正解ではない。
屈折した人生を生きてきた人間ならではの見解、そして虚しさ
と孤独。
まるで本人ではないかと錯覚するような持論にも聞こえた台詞。
こんな役者は、もっと表に出なきゃダメだ!!!

そして一度は逃げようとしたものの、
対峙する覚悟を決めて戻った牧師の強さたるや。

融解していく氷のごとく、
自分をさらけ出し、真っ正面から何も飾らずにぶつかっていく牧師に、
高宮(玉置)の表情が変わっていく。

知らないから怖い。
ただじっと、傍で穴を見つめる。

素晴らしい台詞。
泣いてしまうやんか。

選ばれてしまったあの日、
死の直前になっての表情が、とてつもなく美しい。
教誨師である佐伯(大杉漣)に抱きつき、
何かを伝えたようにも思えたけれど、
次の台詞でそれはかき消される。

他にも癖だらけの役者を使い、
多種多様な死と隣り合わせの罪人たちが表現された。

大杉漣さんが表現したかったこと、
これが最期になってしまった意味を、
また見返して考えてみようと思う。

こんなに予算もかけず、
音楽もなく、
膨大な台詞量を、自分の言葉として表現する、
役者本来のチカラ。
存分に魅せて頂きました。

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茉恭(まゆき)

3.0明らかに、あの事件について触れている

川柳児さん
2020年1月13日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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川柳児

2.5前半眠くなるが

2020年1月11日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

全体的に静かな作りの映画のため、特に前半は眠くなるが1時間を超えたあたりから盛り上がりだしてくる。
人生いろいろ、死刑囚いろいろ。そんなに面白い映画ではないが…

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さすまー

4.5【心に染み入る作品。静かなトーンでの会話劇でここまで魅せる作品を作り上げ、演じられた大杉漣さんに頭を垂れるしかない。】

NOBUさん
2019年10月7日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

知的

幸せ

 教誨師:矯正施設にて、被収容者の宗教上の希望に応じ、宗教教誨活動(礼拝・面接・講和等)を行う民間の篤志の宗教家(一部、パンフレットより)

 大杉さん演じる、牧師の佐伯が教誨室で向き合い、対話を繰り返す相手は皆死刑囚。

 派手な場面はなく、映像は教誨室での教誨師佐伯と複数の死刑囚との会話が続く。

 このシーンの死刑囚役の熟達の役者さんと、大杉さんとの圧倒的演技の遣り取りに引き込まれる。

 死刑囚を演じるのは、
・烏丸せつこ(あの、カレー事件の犯人を想起させる、饒舌なおばさん、人格が破綻している風を実にリアルに演じられている)
・五頭岳夫(知能が低い感を醸し出したら比類なし)
・小川登(酒向監督の友人で普段は会社員という異色の方:逆に凄さを感じる)
・古館寛治(情緒不安定な男を演じる:安定)
・光石研(ヤクザの親分の虚勢と脆さを巧みに演じる:安定)
・玉置玲央(秋葉原の事件犯を想起させるが、この方の演技にはとにかく驚いた。必見の演技である。)

 を相手にした、密室劇と言っても良い作品。
 教誨室内のほぼ固定ショットと死刑囚達との会話と所作のみで映画を成立させた大杉さんの力量に今更ながら惜しい俳優が亡くなられたという事実に愕然とする。
 大杉さん、有難うございました。ゆっくり休んで下さい。

<2018年10月7日 劇場にて鑑賞>

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NOBU

4.0ポイントは死刑囚じゃないよ

2019年9月26日
PCから投稿

大杉漣が企画しただけはあります。
死刑囚を鏡として教誨師の姿を描く映画です。
だから死刑囚はステレオタイプでデフォルメされた類型です。
だから死刑制度とかには無頓着です。
あしからず、ポイントに沿って観てください。

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アサシンⅡ

5.0惜しい俳優が亡くなったもんだ

MrPさん
2019年5月12日
iPhoneアプリから投稿

内容も素晴らしいし言うことないよ。
2019/05/29追記
相模原連続殺傷事件の犯人らしき若者が表現されていてそこでの討論が印象的でした。

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MrP

4.04:3 ほぼ1シチュエーション

2019年4月30日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

知的

植松聖容疑者を思わせるキャラが出てくる

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消されるので公開しない

3.5漣さんの表情が頭から離れない

fukui42さん
2019年4月20日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

漣さんの最後の主演作という情報だけで観ました。

教誨師になってまだ半年という設定。
6人の死刑囚と向き合い、話に耳を傾け、心を安らげるはずが。
教誨師より死刑囚方が何枚も上手で。
その発言に喜怒哀楽する表情が、さすが「300の顔を持つ男」の漣さんです。

8割以上が面会室を舞台にしているのも興味深い。
限られた空間や時間の中で、話が進んでいくので。
教誨師と死刑囚の会話で、どんな罪を犯したのかなどを想像していくだけなのが、シンプル。
6人の死刑囚役の俳優さんたちが、実に個性的で渋い。
音楽もほとんどない。そういうのは最近少ないかも。

神の御心をもってして、人間は変われるのだろうか。
いやきっと変わることはできなくても、安らかな心を保てるよう。
一生懸命接しているのが、何とも複雑な気持ち。

ラストも「??!!」でびっくり。
いろんな場面での漣さんの表情が、頭から離れない作品でした。

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fukui42

4.0最後の対話

近大さん
2019年4月10日
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鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

知的

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近大

5.0死刑囚を鏡にして、教誨師の心を写し、普遍的な問いかけ

2019年4月6日
PCから投稿

死刑囚達の姿は類型的で皮相的に描かれて共感は出来ないし、批判的にもなれない。
それは、この映画の価値を貶めるものではない。
そもそも、死刑囚の生き様を描くのは目的では無いから。
また、死刑制度やキリスト教について掘り下げている訳でもない。
そんなもんは他の誰かが論じれば良い。
最初は死刑囚の興味がある話だが、途中から色合いが激変する。
教誨師は子供の頃、実の父と諍いがあり、教誨師の兄が実の父を殺し、少年院出獄の間際に自殺。
教誨師である大杉漣は、殺すことと殺さない事の瀬戸際、生きる意味について考える。
そして死刑囚と対話する事で、真実に触れようとする。
殺していたかもしれない、しかし、今、殺していない自分がいる。
殺しと、しないとでは大きな溝がある、しかし、絶えず、考えるべきだ。
生きる意味は、無い、しかし生きようする事は大事だ、逃げない事が大事だ。
対話だと、禅問答のようにメタファーとイデアの枠組みだけの味気ないものに感じるかもしれない。
しかし、この映画は、真剣勝負で、共に寄り添い、考えようとする。
私は、この誠実な大杉漣の試みを評価して、共に考えたいと思います。

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アサシン
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