劇場公開日 2018年10月6日

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「60点」教誨師 まぁと@名作探検家さんの映画レビュー(感想・評価)

3.060点

2021年8月2日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

難しい

映画評価:60点

こんな親身になってくれる教誨師が居るのだろうか?

居るなら世界は捨てたものじゃない。

人はいつからだって立ち直れる。

そう教えてもらえた。

とある死刑囚は産まれた時から、
字が読めず、書けない。

そんな囚人に字を教える。

もうすぐ死ぬかもしれないのに、
一生懸命教えるし、一生懸命学んでいる。

これに何の意味があるの?
効率ばかりに目をやる自分は少し困惑した。

意味なんかない

いつか終わるからとか、
明日死ぬから無意味とかではない

そんな事を言ったら
誰だっていつか死ぬ。

その得た知識や能力を
数年使えるのか、数十年使えるのかの差だけだ

寿命が500年あるとして、
あと寿命まで10年だから
何も学ばなくていいや。

逆にあと10年もあるなら、
新しい事をしよう。

それだけだ。

人にとっては10年が膨大に感じるだけ、
それが死を待つ死刑囚だと意味がないというのか?

いや違う。

残り時間なんて関係ない。
ただ今を全力に生きるだけ、
まさに全うするって事だと思う。

意味のない事なんてない。

私はその事を、
この作品を通して学んだ。

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次に感じた事を書こうと思う。

あくまで映画であり、フィクションだけど、

登場した6名の死刑囚と
一般の方には大きな境界線を感じた。

人を殺める事が出来た人と、出来ない人。

その一線は大きい。

どんな言い訳があっても、
どんな勘違いがあっても、
どんなカッとなる感情があっても、

人は人を殺める事なんか出来ない。

どんな事情があれ、
出来る人はどこか狂気じみている。

色んなタイプの死刑囚が出てくるが、
これだけは一緒だと思う。

その一線は越えられないのが普通。

我々はアニメや映画で
人の死に簡単に触れられ、
身近に感じるかもしれない、
やろうと思えば殺せると思う人もいるかもしれない。

現実、その一線は
私には越えられない。

どんな状況、事情があっても
越えてはいけない。

それを登場した死刑囚を通して感じた。

総評して地味だし、面白い訳でもない。
凄いシナリオという事もない。

でも、
この作品を通して
何かを学び、感じる人は
少なからずいるのではないだろうか。

【2021.8.2鑑賞】

まぁと@名作探検家